iPhone Xの「Face ID」不具合、リアカメラと関係か サポート文書が流出
昨年リリースされたiPhone Xは、カメラに顔を映すとスマホのロックが解除されるFace ID機能をはじめて実装した機種として話題となった。しかし、この機能が使えなく不具合が少なからず発生している。そして、この不具合はユーザが思いもつかない箇所が関係しているようだ。
◆意外なFace ID不具合の原因
アップル製品専門ニュースサイト『9to5 Mac』は、5月6日、アップルが小売店舗や認定サービスプロバイダーに配布したFace IDの不具合への対応を定めたサポート文書の内容を報じた。その文書では、ユーザがFace IDが故障したことで店舗にiPhone Xを持ってきた場合、まずリアカメラ(スマホのディスプレイとは反対側に付いているカメラ)を修理してから、診断テストを行うように指示されている。そして、もしリアカメラを修理してもFace IDを使えるようにならない場合は、新品と交換することを定めている。
Face IDの故障とリアカメラの関係については、アメリカの掲示板サイトRedditにあるユーザが書きこんでいた。それによると、リアカメラの一部の機能が使えなくなった時、Face IDを使おうとしたところ「Face IDは使えません、後ほどお試しください」というメッセージが表示された、とのこと。
以上を報じた記事では、iPhone XのiOSを11.2にアップデートした一部のユーザはFace IDの不具合に見舞われたのだが、この不具合はリアカメラとは関係ない、とも伝えている。
◆それでもFace IDは広がる
テック系ニュースサイト『スラッシュギア』もまた7日、Face IDとリアカメラの関係についての記事を掲載したが、そこではFace IDの現状と未来についても言及されている。Face IDに関しては、ほとんどのユーザにおいては問題なく動作しているものも、例えばベッドに横になったままでFace IDを使ってロックを解除しようとする場合には反応が鈍くなるのが不満だ、とも言われていた。アップルもFace IDが時として動作しないことを認めているのだが、同機能に使われている顔認識によるロック解除は指紋認証より安全なセキュリティを約束している、と述べている。
同記事では今後Face IDは2018年にリリース予定のiPhone Xの後継機種だけではなく、安価な機種にも実装されるだろう、とも伝えている。さらに、以前より噂されているiPad Proの後継機種にも実装されると見ている。
◆他のiPhone機種でも不具合
テック系ニュースサイト『PCMag』は7日、iPhone 7とiPhone 7 Plusにおいても不具合が発生していることを伝える記事を公開した。それによると、件の2機種のiOSを11.3にアップデートした場合、マイクに不具合が発生する場合がある。具体的には、通話中にスピーカーボタンがグレイアウト(灰色になってボタンが押下できなくなること)したり、通話中もしくは動画通話機能であるフェイスタイムを実行中にユーザの声が聞こえなくなったりする、とのこと。
同記事によると、以上の不具合が発生した場合、ブルートゥース機器やオーディオ・アクセサリーを切断すると不具合が解消するかも知れない、と伝えている。さらに、もし件の不具合が起こった場合、その修理は保証期間が過ぎていても無料で修理が受けられる、と報じた。