iPhone XよりiPhone 8のほうがアメリカで売れている 覇権は揺るぎなし
昨年、アップルからiPhone誕生から10周年を記念した特別モデルiPhone Xがリリースされた。同スマホには多数の独創的な機能が実装されていたものも、ユーザはその高額な価格設定に驚かされた。アメリカの調査団体の発表によると、iPhone Xは高額なことが影響してか、あまりユーザには選ばれていないようだ。
◆iPhone 8の方が売れている
テック系ニュースサイト『CNET』は24日、2018年第1四半期におけるiPhoneシリーズの購入状況に関して、アメリカの調査団体である消費者情報研究パートナーズが調べた調査結果を報じた。その調査は、2018年1月から3月までにiPhone、iPad、あるいはMacのいずれかを購入したアメリカ人消費者500人を対象に行われた。調査の結果、iPhone 8の購入者は23%、iPhone 8 Plusは21%、そしてiPhone Xは16%だった。iPhone Xについては、2017年第4四半期において同様の調査を実施した際には20%であり、同スマホがユーザの購入対象としてはより選ばれなくなったことが明らかになった。
同サイトは2月1日に、上の調査の期間と一部重複する期間におけるiPhone Xの売上を伝える記事を掲載していたが、それによれば、アップルのCEOであるティム・クック氏は2017年11月から2018年1月末までの期間中、iPhone Xが世界のスマホ市場で毎週トップセールスを記録した、と発言していた。
◆iPhoneブランドの強み
ビジネス系ニュースサイト『クオーツ』は、ユーザがiPhone Xを選ばなくなったとしても、直ちにアップルの収益を脅かすことはないと指摘する。理由として、2017年第4四半期におけるiPhone Xの売上は全スマホ市場の利益の35%を占め、iPhoneシリーズ全体の利益を合計すると90%を占めていたという事実を提示している。
依然としてiPhoneシリーズが市場で優位的な理由として、同記事はアップルウォッチやAirPodといったiPhoneと連動して動作するアップル製品の存在が、ほかの最新スマホ機種よりもiPhoneを購入する理由を与えている、と述べている。
◆早くも次期iPhoneの性能が……
一方で携帯電話専門ニュースサイト『モバイルデコー』は24日、早くも次期iPhoneに関する情報を報じた。記事によると、次期iPhoneは3機種リリースされ、スマホの画像処理を担当する部品であるチップセットには現在のiPhone Xに使われている「A11 Bionic」の後継品「A12」が実装される、とのこと。そして、A12チップセットを実装した次期iPhoneシリーズは現行モデルより処理スピードが向上することが期待される。
同記事では、アンドロイドスマホに実装されているチップセットであるスナップドラゴンに関しては、A12と同等の性能の製品がリリースされるのは2019年頃になる、と伝えている。それゆえ、今年リリースされる次期アンドロイドスマホのフラッグシップ機種(各メーカーの最高性能の機種)は、現在流通しているスナップドラゴンのチップセットを実装することになり、次期iPhoneシリーズには性能的に劣ってしまうことになると言える。