亡くなった息子を呼び戻そうとする父親 ガザ

保健当局によればイスラエル軍の攻撃で死亡した息子(15)の遺体を前に嘆き悲しむユスフ・ザワラ
(ガザ市のシファ病院、1月24日)|Yousef Al Zanoun / AP Photo

 その少年は亡くなっていた。遺体安置所の床に横たわり、体はぐったりとして血にまみれていた。ガザにおける新たな犠牲者だ。しかし、父親は息子を離そうとしなかった。

 「寝ているだけだ。今に起きる。どこも悪くない。大丈夫だ」と、ユスフ・ザワラは24日に語った。「顔を拭いているだけだ。眠いんだよ。一晩中、爆撃のせいで眠れなかったからな」

 遺族となった父親の髪には埃がつき、服には血がにじんでいた。シファ病院で息子の傍らにひざまずき、父親が現実を必死に拒んでいる間も、死という現実は残酷なまでに進んでいった。

 病院側によると、15歳のモハマドと13歳の従兄弟は、薪を探している最中にイスラエル軍の攻撃を受けて死亡したという。ガザは今、冬の真っ只中にある。開戦当初から地域内の中心的な電力供給は途絶えたままだ。ほとんどの人々は、テントや爆撃を受けた建物の中で寒さをしのいでいる。

 親族の話では、二人の少年は、イスラエル軍がパレスチナ人にとって安全だとしていた区域で殺害された。そこは、ガザ東部のイスラエル管理区域と残りの地域を隔てる「イエローライン(境界線)」から約500メートル離れた場所だった。

 「彼らは直接標的にされた。本人たちに何の落ち度もないのに」と、アラファト・アル・ザワラはAP通信に語った。

 イスラエル軍は、殺害されたのが子供であることを否定した。軍の主張によれば、境界の「イエローライン」を越えて爆発物を設置し、部隊を脅かした複数の武装勢力を標的にしたという。

 病院で、ザワラは亡くなった息子の顔をなで、指先で血の跡を拭い、その頭を前後に揺らした。

 「起きろ!」と彼は言った。

 彼は叱りつけた。「ミサイルが飛んできたんだろう。逃げられなかったのか? 走るんだ。みんな、走れ! なぜ逃げなかったんだ?」

 耐えきれなくなり、ついに息子の横に身をかがめ、頬を寄せた。

 それから、彼は少年の従兄弟に呼びかけた。13歳の少年に手を伸ばし、その体を揺さぶった。

 「スレイマン、起きろ。手羽先を買って焼こうじゃないか!」と男は言った。「起きろ、起きろ、起きるんだ、おいよ! ほら、起きろ、なぜ死んでしまうんだ?!」

 ガザの保健当局は、2023年10月7日のハマス主導によるイスラエルへの攻撃をきっかけに始まった戦争で、10月10日に停戦が始まって以降、イスラエルの攻撃でパレスチナ人480人以上が死亡したとしている。同省はハマス主導の政府の一部であり、国連機関や独立した専門家からも概ね信頼できると見なされている詳細な犠牲者記録を保持している。

 同省はまた、夜間の気温が10度を下回り、地中海から嵐が吹き付ける中、ガザではここ数週間で少なくとも9人の子供が厳しい寒さのために死亡したと発表している。

 イスラエルは保健省の数字に異議を唱えているが、独自の数字は提示していない。

Text by AP