肉は引き裂かれ、喉にまで… 動物園でヒグマに襲われた飼育員が死亡
画像はイメージ( Nigel Hoult / Flickr )
動物好きの人にとって動物園で働くことは夢のような仕事ですが、ある調査によると約62%の飼育員が動物によるケガを負った経験があるといいます。
そんななかウズベキスタンの動物園では2023年1月、飼育していたヒマラヤヒグマが飼育員の男性を襲い死なせる事故が発生。
動物園でヒグマによる死亡事故
世界の動物被害を紹介するYouTubeチャンネル「Final Affliction」が伝えました。
その日、ヒマラヤヒグマの担当だった男性はクマを別の檻に入れ、メインの檻の清掃と餌の準備をしていました。
飼育されていたクマは男性よりだいぶ小さいながらも気は荒く、警戒しながら作業を続けていたそうです。
彼は興奮させないようあまり目を合わさずに淡々と仕事をしていた一方で、クマは狭い檻の中を行ったり来たりしていました。
ところが掃除を終え餌の準備に取り掛かっていた彼は、一瞬にして凍り付きました。
クマが檻から逃げ出し、彼の方へと走ってきたのです。
パニックになった彼は慌てて出口に向かって逃げますが、クマは一撃で男性を地面に押し倒します。
そしてそのまま乗り上げると、助けを求めて叫ぶ男性をよそに、ますます興奮し激しい攻撃を繰り返しました。
さらにクマは男性の首に何度も噛みついたうえ肉を引き裂き、クマの顔は吹き出した血液で血だらけに。
喉まで切り裂かれ男性はついに息絶えてしまいましたが、その後も容赦なく襲い掛かっていたそうです。
駆け付けた飼育員らは石をクマに投げつけたり木の棒で体をつついたりなどして、なんとか男性の遺体を檻から運び出すことに成功。
男性は長く同園に努めているベテラン飼育員だったといい、当局による調査の結果、職員の訓練や対策、設備など多くの点で安全基準を満たしていないことが判明しました。
またクマを入れていた別の檻はきちんと鍵が閉まっておらず、男性自身のミスであったことも分かっています。
同園ではこの数年前から絶滅危惧種に指定されていたヒマラヤヒグマの保護活動に取り組んでいたことから、世間からは「保護が飼育員を巻き込む事故に繋がってしまった」「なんとも皮肉な…」「飼育員の安全は二の次なのか」といった声が。
ほかにも「まだ若いのにもったいない」「被害者がかわいそうだ」「何か事故が起こるとすぐに責任転嫁が始まる」「動物園の狭い檻で飼育されている動物に同情する」など、様々な意見が寄せられました。




