電話口からゴボゴボと異音… クマに襲われていた母親が死亡

画像はイメージ( Nigel Swales / Flickr

楽しい週末になるはずが一転、1頭のクマによって悲痛の結末を迎えたある家族の話題を、イギリスメディア「The Guardian」が報じています。

【動画】9歳の息子の目の前で… クマに襲われていた母親が死亡

田舎の別荘に現れたクマ

カナダ人のステファニー・ブレイスさんは、夫のカーティスさんと幼い2人の子供たちとともに、サスカチュワン州にある田舎の別荘に1週間滞在していました。

しかし水道管が故障しており、その件で父親のヒューバート・エスキロールさんに電話をすることに。

ステファニーさんはより良い電波を求めて、9歳の息子のエリーくんと外に出たといいます。

電話が繋がるも相変わらず電波は悪く、彼女はエリーくんに室内に戻りアンテナを持ってくるよう依頼しました。

ところが「会話の最中に突然、電話口からゴボゴボと異音が聞こえた」と明かすヒューバートさん。

電話が切れたため再びかけ直すも、ステファニーさんが電話に出ることはありませんでした。

また世界のクマ被害を紹介するYouTubeチャンネル「Scary Bear Attacks」によると、数分後、アンテナを持ちステファニーさんの元へ戻ったエリーくんが目にしたのは、なんとも恐ろしい光景でした。

愛する母親が背後からクマに襲われていたのです。

エリーくんは恐怖で震えながら別荘に戻り、カーティスさんに報告。

彼は催涙スプレーと銃を手に襲撃現場へ向かいましたが、スプレーを噴射するも効果がなかったため銃を2発撃ったそうです。

ようやくクマが息絶えたところで、ステファニーさんの容態を確認するとすでに脈はなく、残念ながら搬送先の病院で死亡が確認されました。

またヒューバートさんはかつて、当時19歳だったもう1人の娘を交通事故で亡くしたほか、2008年には妻を乳がんで亡くしていることからさらに絶望的に。

遺族はステファニーさんを「最も愛情深く情熱的な母親で、家族といる時が一番幸せだと言っていた」と悲しみに暮れました。

良き母親だったステファニーさんの死に対し、世間からは「全員がかわいそう」「お子さんたちはまだまだお母さんが必要な年齢なのに」「ヒューバートさんの辛さは計り知れない」「残された家族が幸せになれますように」など、数々の同情と追悼が寄せられています。

Text by 春野 なつ