子供の目の前で… ホッキョクグマに襲われ父親が死亡
画像はイメージ(Roger Ahlbrand / Flickr )
真っ白な体に愛らしい表情のホッキョクグマは動物園でも大人気ですが、意外にも気性が荒く「最強の肉食獣」とも呼ばれています。
【動画】子供はトラウマになりそう… ホッキョクグマに襲われ亡くなった父親
ホッキョクグマに襲われた父親
このたびそんなホッキョクグマに襲われ命を落とした父親の話題を、世界のクマ被害を紹介するYouTubeチャンネル「Scary Bear Attacks」が伝えました。
カナダ北東部のハドソン湾に浮かぶ、ヌナブト準州アルヴィアット。
住民の大部分は先住民族のイヌイットで、大昔から彼らは極寒のこの地で暮らしてきました。
イヌイットコミュニティのアーロン・ギボンズさんは、1人息子と3人の娘を持つ父親であると同時に優れたハンターとしても知られ、狩った動物の肉を食料に困っている人々によく分けていたといいます。
そんな思いやり溢れるアーロンさんはある日、4人の子供たちを連れて鳥の卵を採取することに。
ライフル銃1丁を持ち、ボートに乗ってセントリー島へ向かいました。
到着すると、元気いっぱいの子供たちは卵を探しながらも伸び伸びと自由に遊び回っていたそうです。
アーロンさんもリラックスのひと時を過ごしていましたが、何やら子供たちを見つめる不審な物体に気が付きました。
子供たちの声を聞きつけ、どこからかホッキョクグマが姿を現したのです。
ホッキョクグマは子供たちに気付かれないよう、静かに距離を縮めていきます。
ライフル銃はボートに積んだままになっており、慌てたアーロンさんは子供たちに「ボートに逃げろ!」と叫ぶと、いくつもの石をかき集めました。
子供たちがボートに逃げ切ると同時に、空腹のホッキョクグマは彼らに襲い掛かろうと走り出します。
アーロンさんはそれを遮るかのようにボートの前に立ちはだかると、集めた石を思い切りホッキョクグマに投げつけました。
ところが今度は、ホッキョクグマは狙いをアーロンさんに定めます。
ボートに逃げようとする彼に追いつくと、背後から地面に押し倒し、首に噛みつき投げ飛ばすなどの激しい攻撃を繰り返しました。
子供たちが無線で当局に通報するもほかに為す術はなく、息絶えていく父親をただ黙って見ているしかありませんでした。
その後、駆け付けた当局職員がホッキョクグマを駆除したということです。
町に流れた悲報に対し、コミュニティの長老は「かつて私たちは星空の下、テントで寝て暮らし、ホッキョクグマによる襲撃を恐れたことはなかった」とメディアにコメント。
続けて「しかし今では私たちも観光客も、ホッキョクグマとの遭遇・襲撃を恐れなければなりません」と地球温暖化の影響を訴えました。
この悲しい事故に対し、コメント欄には「良いお父さんだったのにもったいない」「一家に同情する」「胸が痛い」「命懸けで子供を守り抜いたヒーローだ」「子供たちには一生のトラウマになってしまいそう」といった意見が書き込まれました。




