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腰痛をこじらせる人・軽くできる人、違いを生む20の「食べ物」

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腰のだるさや重さが続くと、「運動不足かな」「姿勢が悪いのかな」と考えがちだが、実は「食べ方」も静かに腰の調子に影響している。筋肉や骨をつくる材料、炎症をおさえる栄養、体重や血糖値のコントロール──こうした要素が積み重なって、腰にかかる負担は大きくも小さくもなるからだ。

もちろん、どんな食事をしても、ヘルニアなどの病気そのものが治るわけではない。それでも、腰を支える骨や筋肉、血流、炎症体質といった「土台」を整えることで、痛みと付き合いやすい体に近づくことはできる。

この記事では、腰痛対策の観点から「積極的にとり入れたい10の食品」と、「できれば控えたい10の食品」をまとめた。毎日の献立や間食の選び方を見直すヒントとして、できるところから少しずつ取り入れてほしい。なお、強い痛みやしびれが続く場合は、自己判断に頼らず医療機関を受診することが大切だ。

◆とり入れたい:アボカド

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アボカドは、その豊富な栄養価から「食べる美容液」とも呼ばれるが、腰痛対策の観点からも注目したい食材だ。全体の脂質の多くを占めるオレイン酸という一価不飽和脂肪酸は、オリーブオイルにも含まれるタイプの脂で、血管の健康維持や炎症のコントロールに役立つと考えられている。

さらに、抗酸化作用のあるビタミンEも含まれており、全身の酸化ストレスや軽い炎症を抑えることに貢献するとされる。血流や炎症の状態が整うことで、筋肉のこわばりや冷えを背景とした腰のだるさをため込みにくい体づくりをサポートしてくれる。

◆とり入れたい:にんにく

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にんにくに含まれる特有の成分アリシンは、強い香りや殺菌作用で知られているが、血管や代謝のサポートにも関わるとされている。アリシンは体内でビタミンB1と結合し、その働きを補うことでエネルギー代謝をスムーズにし、疲労感の軽減に役立つと考えられている。

血流や代謝が整うことは、腰回りの筋肉にたまった疲労やこわばりをため込みにくくするうえで大切なポイントだ。とくに冷えが強い人では、にんにく料理で体が温まることで、血の巡りがよくなり、腰の重だるさ対策の一助になると考えられる。また、滋養強壮効果が期待できる食材でもあり、腰を支える体力の維持にも役立つ。

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Text by 切川鶴次郎