海外YouTuberが「女子高生コンクリート詰め殺人事件」被害者の写真をセットで使用し炎上

画像はイメージ(Theo Crazzolara / Flickr

インドネシアの人気YouTuber、Nessie Judge氏が公開した動画が、日本国内外で大きな批判を呼んでいます。

【動画】ハロウィン動画で「女子高生コンクリート詰め殺人事件」の被害者の写真を使ったYouTuber

インドネシアのYouTuberが飾ったものに批判の声

この動画はハロウィン特別企画として制作され、K-POPアイドルを招待したセットで撮影が行われました。

装飾の一部に黒目線が入れられた女子高生の写真が使用されており、それは1989年に日本で起きた「女子高生コンクリート詰め殺人事件」の被害者の写真だったのです。

この事件は当時、凄惨な内容が報道され、今なお語り継がれる戦後最悪の少年犯罪のひとつとされています。

該当の動画は日本人だけでなく海外の人からも批判が寄せられ、のちに動画は非公開となりました。

批判を受けたNessie Judge氏は、自身のX(旧Twitter)アカウントで釈明。

投稿によると、当該セットは「ハロウィンの装飾ではなく、8年間続く自らのチャンネル企画『NERORR』の一環として設置された」と説明。

NERORRシリーズは、未解決事件や裁かれなかった凶悪犯罪をテーマにしたオマージュ企画であり、「今回取り上げた事件は、これまで取り上げることを避けていたが、視聴者からの要望が多かったため、敬意を込めて特別に取り上げた」としています。

また、被害者の尊厳を重んじ、目線を入れるなど最大限の配慮をしたとも述べています。

さらに、釈明文の中では「今回の件については混乱を招いてしまったことを謝罪します」「外部から見たときに誤解を招くことは理解しています。今後はより注意深くします」と綴り、当該コンテンツがSNS上で拡散されたことで、文脈を失った形で受け取られてしまったことへの反省も示しました。

Nessie氏は「被害者や遺族、視聴者に対して不快な思いをさせたことを深くお詫びします」と改めて謝罪する投稿も行っています。

一連の騒動を受け、日本では「実在する被害者の写真を娯楽目的で使用することの是非」や、「国外発信による日本の事件の扱われ方」に関しても議論が広がっており、今後の動画コンテンツ制作において一層の倫理的配慮が求められそうです。

Text by 浅田 一