【3選】日本の海岸で発見された新種の生き物

画像はイメージ(Cheng-en Cheng / Flickr

日本各地で、新たな生物の発見が相次いでいます。

【画像】日本の海で発見された新種の生き物

島根で新種のサンゴ

島根県大田市の猛鬼海岸では、新種のイシサンゴ化石「モウキキサンゴ」が発見されました(出典:『Paleontological Research』)。

約1,500万年前の地層から見つかったもので、太い幹から枝が伸びるような形を持つ最古の例であることが判明しました。

さらに無藻性イシサンゴ3種も同時に確認され、世界で初めて無藻性サンゴの群集が発見されたと報告されています。

研究者は、冷水性サンゴ礁研究の重要な手がかりになると強調しています。

沖縄で新種のトビムシ

沖縄県の宮古島、西表島、与那国島では、発光するトビムシが4種確認され、このうち2種が新種として記載されました(出典:『Zootaxa』)。

新種は「アカホシアカイボトビムシ」と「シシガミアカフサイボトビムシ」で、どちらも赤い体色を持ち、刺激を受けると緑色に光ります。

発光するトビムシの新種報告は世界初で、日本はこれまでに確認された8種を含め、発光トビムシの種数で世界最多の国となりました。

沖縄で新種のサンゴ

さらに沖縄本島東海岸の水深860メートルからは、新種の宝石サンゴ「リュウキュウサンゴ」が発見されました(出典:『Species Diversity』)。

ミゾサンゴ属に属する新種で、枝が規則正しく広がる形態や骨片の特徴、赤みを帯びた美しい色合いが特徴です。

琉球列島を基準産地とする初めての宝石サンゴとして学術的に記載されました。

今回の成果は、『Paleontological Research』『Zootaxa』『Species Diversity』といった国際的な学術誌に掲載されており、日本発の新種発見として大きな注目を集めています。

これらは進化や多様性の研究を進める上で重要な手がかりとなり、今後の自然科学研究にも貢献していくことが期待されています。

Text by 浅田 一