シビック ハイブリッド、北米で「トップ中のトップ」評価の理由

American Honda Motor Co., Inc

 ホンダ シビック ハイブリッドは、アメリカで評価を着実に高めている。エドマンズのトップレーテッドやNACTOYの受賞にとどまらず、主要メディアの試乗記でも好意的な評が揃う。なぜ支持が集まるのか――日常で効く総合力という視点から、その理由を整理する。

◆アメリカ主要賞での二冠
 エドマンズは年次のトップレーテッドで部門ごとの最優秀車を決め、そのうえで総合一位の「ベスト・オブ・ザ・ベスト」を選出する。2025年はシビック ハイブリッドが総合王者に選ばれた。同ページでは、燃費、走り、装備の三点を「この価格帯で毎日乗りたい一台」にまとめた点を選出理由として示し、200馬力/315Nm(232lb-ft)、実走ベースでの49mpg到達、(上位グレードで採用される)グーグル内蔵の操作性、運転支援の標準化などが具体例として挙げられている。

 同年の他部門の王者は、電動セダンのテスラ モデル3、SUVのトヨタ グランドハイランダー ハイブリッド、電動SUVのキア EV9、トラックのフォード レンジャー、電動トラックのリビアン R1Tで、シビック ハイブリッドはそれらを押さえて総合一位となった。部門横断の決定であるため、車格や駆動方式の違いを超えて「日常の総合力」が比較された格好だ。

 NACTOY(北米カー・トラック・ユーティリティ・オブ・ザ・イヤー)では、乗用車部門でシビック ハイブリッドが受賞。最終候補はキア K4 とトヨタ カムリで、技術、デザイン、安全、性能、テクノロジー、ユーザー体験、運転者満足、価値といった多面的基準で比較され、記者団による長期の比較試乗を経て総合評価が決まっている。

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Text by 切川鶴次郎