「1年以内に転職したい」が7割 高まるグローバル人材の転職意欲
人材紹介会社ロバート・ウォルターズ・ジャパンは、日本語・英語の2言語と専門分野でのスキル・経験を用いて働くグローバル人材を対象に、転職の価値観に関する調査結果を発表した。
◆転職時期、7割が「1年以内に転職したい」
外資系企業、日系グローバル企業の第一線で活躍する1,432人のバイリンガル会社員に「次の転職時期」を聞いた結果、70%が12ヶ月以内の転職を希望・予定していると回答した。「チャンスがあればいつでも転職したい」との回答は前回調査(2016年10月)の31%を大きく上回り52%となった。
今回の調査結果は売り手市場を「挑戦するチャンス」と捉えて自らの力を試し、向上を図りたいという積極的な姿勢を映しているではないか、と分析されている。さらにこの結果を、現職に移る際に給与が「10%以下・変わっていない・下がった」回答者に絞ってみると、全体結果を上回る56%の人が「チャンスがあればいつでも転職したい」と答えているという。
◆人材獲得競争での給与増の有効性を示唆
現職に移る際に給与が「30%以上上がった」回答者の39%が「12ヶ月以上先・転職するつもりがない」と答えた一方で、「10%以下・変わっていない・下がった」回答者では「12ヶ月以上先・転職するつもりがない」は27%と大きく下回っている。
人手不足が企業成長の足かせになり兼ねない昨今では、優秀な人材を巡る獲得競争で優位に立つために他社より高い給与額を提示する企業が増えており、その有効性を示された結果だ。また、本調査は英語と専門的なスキル・経験を有するいわゆるグローバル人材に限った調査であり、人材流動性の高いグループにあるからこその高い転職意欲が数字となって現れているという点には留意が必要だろう。