インド、ロシア産原油を継続輸入へ 米の圧力に屈せず
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インドは、トランプ米大統領の脅しにもかかわらず、ロシアからの原油購入を続けるつもりだと示唆した。
インド外務省は、ロシアとの関係は「安定していて、長年の信頼がある」と述べ、第3国の視点で判断されるべきではないとした。
1日の定例記者会見で、報道官のランドヒール・ジャイシュワルは、インドのエネルギー安全保障に対する基本的な立場は、原油の市場での入手可能性や世界的な状況によって決まると語った。
この発言は、トランプ大統領が、インドによるロシア産原油の購入を理由に、インド製品に25%の関税と追加の輸入税を課すつもりだと発表した直後に出された。
この脅しは、ロシアがウクライナでの停戦に応じないことへの不満が高まる中で出されたもので、トランプ大統領は進展がない場合、新たな経済制裁を課すと警告している。
インドは2022年1月にはロシアから日量6万8000バレルの原油を輸入していたが、同年6月には112万バレルにまで増加。2023年5月には215万バレルに達し、その後は変動している。
供給量がインドの輸入量全体の約40%近くにまで達した時期もあり、ロシアはインド最大の原油供給国となったと、インドのPTI通信はデータ分析企業ケプラーの情報を引用して報じた。
インドの原油消費量は日量約550万バレルで、そのうち約88%を輸入に頼っている。
インドはこれまで主に中東から原油を輸入してきたが、2022年2月のロシアによるウクライナへの全面侵攻以降、この状況が変わった。
世界で3番目に原油を多く輸入する国であるインド(中国、アメリカに次ぐ)は、西側諸国がモスクワへの制裁としてロシア産原油を敬遠する中、割安な価格で購入し始めた。




