「7万円全額返金したら映像は削除する」 飲食店をゆすったインフルエンサー

画像はイメージ(eGuide Travel / Flickr

インドネシア・バリ島の有名スポット「フィンズ・ビーチクラブ」で撮影されたある動画が、ネット上で物議を醸しています。

【動画】返金をめぐり退店を命じられたインフルエンサー

観光地の飲食店で返金を求めたインフルエンサー

問題となっているのは、イギリス・リバプール出身の観光客コナー・ジェボンズさんが、自身のTikTokアカウント「@hugothemicro_」に投稿した動画。

動画の中で、彼はバイクでビーチクラブに向かいながら「オーナーに話します。常連だからです。状況を説明します」と語っています。

現地で対応に現れた女性マネージャーに対し、前日に撮影したという食事の動画を提示。

VIP席で運ばれてきた食事の中に、髪の毛のようなものが写っていると主張しました。

動画を再生しながら、「この動画は投稿しません。きちんと対応していただければ」と、返金交渉を持ちかけるジェボンズさんに対し、マネージャーは「食事の交換を依頼されましたか?」と確認。

これに対して彼は、「酔っていたので、騒ぎを起こしたくありませんでした」と説明しました。

そこでマネージャーが「ご注文された料理の返金をご希望ですか?」と尋ねたところ、「料理だけでなく、VIP席を含む約7万6千円全額を返してほしい」と主張するジェボンズさん。

その後、経営者と思われる男性が現れ、当初は話を聞く様子を見せましたが、ジェボンズさんがカメラを向けると、その場を離れました。

ジェボンズさんはセキュリティスタッフに囲まれる形に。

退店を求められても動こうとせず、複数のスタッフに伴われて敷地外へと案内される場面も映っていました。

動画には「これが“世界最高のビーチクラブ”を名乗るフィンズ・ビーチクラブの現実です」と、カメラに向かって叫ぶ姿や、「触らないでください、バイクを探しているだけです」と繰り返す様子も記録されています。

スタッフがバイクの位置を案内しようとする中、彼は「TikTokのフォロワーが10万人います。返金してくれたら映像はすべて削除します」と再び交渉とも取れる言葉を口にしていました。

この動画はTikTok上で100万回以上再生され、その反応は賛否が分かれました。

コメントには、「言いたいこと主張していいよね」「彼の怒りが伝わる」と共感の声が寄せられる一方で、「十分楽しんだから、食べ物の返金だけでよくない?」「食事代の返金は妥当だけど、それ以上は違うでしょ」とした指摘も見られました。

Text by 本間才子