6,000円→63,000円→3,700円… モデルナ株を1株だけ買って保有し続けた人の末路

画像はイメージ(Flicker/ Anthony Quintano

新型コロナウイルスとその対応策が行われていた時期に注目された製薬企業のモデルナ。

【動画】コロナ禍の時に注目されていたモデルナのワクチン

2020年5月にモデルナ(Moderna, MRNA)の株を1株61.5ドルで購入していた場合、2025年5月14日現在どうなっていたのでしょうか。

モデルナの5年間株価推移

現在の為替レートと株価を基に計算すると、含み益は以下のようになります。

現在の株価と為替レート

現在の株価:25.49ドル(2025年5月14日時点)

現在の為替レート:1ドル=145.952円

購入時の為替レート:1ドル=107.791円(2020年5月)

購入時の株価:61.5ドル × 107.791円/ドル = 約6,630円

現在の株価:25.49ドル × 145.952円/ドル = 約3,722円

含み益:3,722円 – 6,630円 = マイナス約2,908円

この計算から、現在の為替レートと株価では、購入時点と比較してマイナス約2,908円の含み損が発生しています。

一方、コロナ禍ではワクチンを開発した企業として株価は急上昇。

2021年8月には497.49ドルの値がついたこともありました。

2020年5月に一株買っていたら、当時の含み益は次のようになります。

購入時の株価:61.5ドル

株価差額:497.49ドル – 61.5ドル = 435.99ドル

為替レート:1ドル=145.952円

含み益:435.99ドル × 145.952円/ドル = 約63,680円

この計算から、2021年8月の高値時には、購入時点と比較して約63,680円の含み益が発生していたのです。

もし2020年5月から一株ずっと保有し続けていた場合、最高で約6万円の含み益が発生したのち約3000円の含み損を抱えることになっていました。

競合他社によるワクチンの開発と普及や、ワクチンそのものの需要がピークを過ぎたことなどもあり、現在同社の株価は下落傾向にあります。

一方でがんワクチンなど新しい技術の導入が期待されていますが、実用化には時間がかかる見込みです。

Text by 浅田 一