白くてフワフワ、正体は新種の虫! 豪のキャンプ場で研究者が“奇跡の発見”
画像はイメージ(Flicker/ Daniela)
オーストラリア・クイーンズランド州の熱帯雨林で、キャンプ中だった研究者がフワフワしたカミキリムシを偶然発見し、新種として正式に認定されました。
【動画】「見た目はまるで鳥のフン」 新種のフワフワなカミキリムシが発見される
この出来事は、学術誌『Australian Journal of Taxonomy』に掲載されています。
特殊な外見の秘密も明らかに
発見者は、クイーンズランド大学環境学部の博士課程に在籍するジェームズ・トゥイードさん。
ゴールドコースト内陸部のビナ・ブーラ・ロッジ周辺で、ロマンドラの葉の上に見慣れない昆虫を発見しました。
体長約1㎝の、赤と黒の体に長い白い毛が密集した塊は、最初鳥のフンと見間違えたといいます。
その後、文献やSNSで調査を試みましたが該当する種は見付からず、最終的にオーストラリア国立昆虫コレクションで新種・新属であることが確認されました。
発見した状況にちなみ、ジェームズさんは属名にラテン語で「キャンプから」を意味する「エクスカストラ(Excastra)」を、種名には「白くて毛深い」という意味の「アルボピローサ(albopilosa)」を選びました。
白い毛の役割については未解明ですが、病原菌に感染したように見せかけて捕食者を遠ざける擬態ではないかと研究チームは推測しています。
調査地は100年以上昆虫研究が行われてきた場所ですが、これまで未発見だったことに専門家も驚きを見せています。
ジェームズさんはその後も何度か発見場所に足を運び、同じ種の個体を探しましたが、これまでのところ再発見には至っていないそうです。
この発見を受けてネット上では、「この毛は、菌にやられたように見せて身を守っているんだ」「あんな見た目の虫がいたら、病気っぽくて近づけない」といった、“菌に感染したように見せかける擬態ではないか”という研究者の見解に共感する声も上がっていました。
一方で、「突然変異なのでは?」「なんだかネズミに見える…」と、その風変わりな姿に戸惑う声も多く寄せられていました。




