メキシコで“未知のワニ”2種を発見 世界最高レベルの塩水耐性
画像はイメージ(Flicker/ Albert Straub)
メキシコ・カリブ海のコスメル島およびバンコ・チンチョロ環礁で、これまで知られていなかった新種のワニ2種類が発見されました。
この発見は、学術誌「Molecular Phylogenetics and Evolution」に報告されました。
頭の形やうろこなど相違は多岐に渡る
カナダ・マギル大学を中心とする国際研究チームは、これまで単一種とされていたアメリカワニの中に、独立した進化をたどった2つのグループが存在することを突き止めました。
今回の研究では、2つの島嶼個体群を新種・新亜種として分類すべきだという提案がなされており、それぞれに仮の学名が与えられています。
具体的には、メキシコ・チアパス州にちなんだ「クロコディルス・キアパシウス(Crocodylus chiapasius)」と、カリブ海沿岸に限定して分布するモレレットワニの新亜種「クロコディルス・モレレッティ・カリベンシス(Crocodylus moreletii caribensis)」と名付けることが提案されています。
研究チームは、ワニの遺伝子や頭の形、生態の違いなどを詳しく調査。
その結果、頭の形やうろこの並び方、卵の産み方、そしてしょっぱい水にどれだけ強いかといった点で、はっきりとした違いが見つかったそうです。
たとえば、コスメル島にいるクロコディルス・モレレッティ・カリベンシスは鼻先が短めで、バンコ・チンチョロ環礁に生息するクロコディルス・キアパシウスは口が長くて広いのが特徴です。
背中や首のうろこの数も両者で違いが見られたほか、クロコディルス・キアパシウスは、とても塩辛い水の中でも生きられる特別な体のしくみを持っていて、世界でもトップレベルの「しょっぱさ耐性」を持っているそうです。
この新種の発見に世間では、「予想外の発見だよね」「面白い」「こういうニュースを聞けてワクワクします!」「保護活動が進むきっかけになるね」といった反応が上がっていました。




