国内2例目の新種のアリ 見た目から「レプタニラ・ヴォルデモート」と命名
画像はイメージ(r Karen Roe / Wikipedia Commons )
オーストラリア西部の乾燥地帯ピルバラ地域で、地下に生息する新種のアリが発見されました。
【画像】その見た目から「ヴォルデモート」と命名された新種のアリ
オーストラリアで発見された新種のアリ
このアリは、その幽霊のような外見から、イギリス発のファンタジー小説『ハリー・ポッター』シリーズに登場する闇の魔法使い・ヴォルデモート卿にちなみ、「レプタニラ・ヴォルデモート」と名付けられました。
『ハリー・ポッター』は、魔法学校を舞台に、少年ハリーと仲間たちの成長と戦いを描いた世界的ベストセラーです。
同発見の論文は、学術誌『ZooKeys』に掲載されています。
調査を行ったのは、西オーストラリア大学(UWA)とムルチャソン・シー・インスティテュートの研究者チーム。
地表から約25m掘削されたボーリング孔に「ステイゲルネット法」と呼ばれる装置を挿入し、内壁をこすりながら微小な生物を採取。
その過程で、2匹のアリの標本が得られました。
レプタニラ属のアリは、世界で知られているのは約60種のみで、地中深くにひっそりと暮らしているため、観察例はごくわずかしかありません。
オーストラリアでこの属のアリが確認されたのは、今回が2例目となります。
レプタニラ・ヴォルデモートの体長はわずか1〜2mm。
視覚はなく、色素も乏しい半透明の姿で、土壌中の隙間を移動しやすいよう、細くしなやかな体に進化しています。
研究チームは、レプタニラ属のアリが鋭い大顎と毒針を持つことから、この新種も自分より大きな土壌性ムカデなどを襲う捕食者である可能性が高いと見ています。
論文の筆頭著者であるUWAのマーク・ウォン博士は自身のX(旧:Twitter)で、「僕たちは『アリの大陸』に暮らせて本当にラッキーだよ」とコメントし、研究者としての喜びを語りました。
この投稿には、「なんて素晴らしいアリの種なのでしょう!マークさん、おめでとうございます!」「素敵な新種の解説だね、マーク!オーストラリアにはまだまだたくさんの地下性アリが眠っていそうだね」といった祝福や称賛のコメントが多数寄せられました。




