植物の水たまりから発見 わずか0.7mmの新種の微小甲殻類
画像はイメージ(Flicker/ crissouli )
カリブ海に位置するヒスパニオラ島で、新種の微小甲殻類が発見されました。
この詳細は、学術書「Zookeys」に論文として発表されています。
体長はわずか0.7mmと極めて小さめ
このたび同島で、ブロメリア科植物の葉の間に溜まった水たまりから、ミジンコのような新種の微小甲殻類が発見されました。
これは「エルピディウム・アラルコ二」と命名され、体長はわずか0.7㎜ほど。
体全体はほぼ半透明の楕円形で、表面には微細な毛のような構造が並び、背面から見るとダニのような丸い形に見えます。
またオスの生殖器や捕脚の形が、これまで報告されていた15種のいずれとも一致せず、新種と認定された大きな根拠となりました。
さらに研究チームは、DNAを使って「どの仲間に近いか」を調べることに。
体の設計図のような遺伝子(COI)と、細胞の中で働くたんぱく質製造に関わる遺伝子(28S rRNA)を比較したところ、今回の種はこれまでの分類とは異なるグループに属していることが判明しました。
新しく見つかったエルピディウム・アラルコ二は、その16番目の種としてこの一覧に加えられたということです。
同島で発見されたこの新種は、形態・DNA解析の両面から従来の分類を見直す鍵となる存在であり、本属の多様性や進化の解明に重要な手がかりを残しました。




