140万年前の「新たな人類」の化石 「人類の進化の定説を覆す歴史的発見」
画像はイメージ(James St. John / Wikipedia Commons )
スペイン北部アタプエルカで、140万年前の人類の化石が発見されました。
詳細は、スペイン国立人類進化研究センター(CENIEH)およびカタルーニャ人類古生態・社会進化研究所(IPHES)の共同研究による発表として「Nature」誌に掲載されています。
これまでよりもさらに古い人類の化石
アタプエルカは、これまでも初期人類の化石が発見されてきた、世界的な考古学の拠点として知られています。
今回発見された化石は、頭蓋骨の一部と左の頬骨および上顎骨。
過去に確認されていたものよりも数十万年も古く、解析の結果、この個体が最大で約140万年前に生きていた人類であることが明らかになりました。
研究チームは、ヨーロッパで確認されたことのない新タイプの人類の可能性を指摘しており、人類の進化に関するこれまでの定説を覆す発見だとしています。
この化石は、現代人に比較的近い顔立ちの「ホモ・アンテセッサー」よりも古く、構造はより原始的で、アフリカから出現した最初の人類「ホモ・エレクトス」に近いといいます。
特に中顔面部にはホモ属として初期的な特徴が多く、「ホモ・アンテセッサー」のような現代的な形状は見られません。
また鼻から上顎にかけての構造(鼻歯槽部)は、ジョージアのドマニシ遺跡で見つかった同時期の人類のような個体よりも、やや進化した形をしているそうです。
しかしながら一部の専門家は、化石が小さな断片にすぎないため、種の特定にはさらなる証拠が必要だと指摘しました。
この新たな発見に対し、世間からは「つまり、また振り出しに戻ったということでしょうか?」「100万年以上も前の『知られざる章』が見つかったなんて、すごい話だね」といった声が寄せられました。




