洞窟から新種のダンゴムシ2種を発見 過酷な環境にも適応可能
画像はイメージ(Syrio / Wikipedia Commons )
コロンビアで発見された2種類のダンゴムシが、新種であることが判明しました。
学術誌「Zookeys」に掲載されています。
体色がほとんどなく目が退化しているのが特徴
場所はカリブ海地域に位置するラ・グアヒーラ県のセロ・バニャデロスと、スクレ県のロカ・マドレにある洞窟です。
ダンゴムシ(アーマディリダエ科)は、地球上で最も多様性に富む陸生甲殻類の一群であり、約600種以上が確認されています。
同国ではこれまでに13種が知られていました。
今回、新種の1つであるDiploexochus cacique(ディプロエクソカス・カシケ)はセロ・バニャデロスで発見されました。
もう1つの新種、Diploexochus troglobius(ディプロエクソカス・トログロビウス)は、初めて地下生活を送るダンゴムシとしてロカ・マドレの洞窟で確認。
このトログロビウスは洞窟内の暗い環境に適応し、体色がほとんどなく眼が退化しているほか、頭部や体節に三角形の突起があり、身体表面には毛状の鱗が密生しています。
オスの体長は2.7mm、メスは4.2mm程度と、通常のダンゴムシに比べかなり小さめ。
コロンビアのダンゴムシは熱帯乾燥林に生息する種が多く、乾燥や極端な温度差など過酷な環境にも適応できるといいます。
しかしこの地域は現在、急速に開発が進んだことで自然環境が破壊されつつあり、生物多様性の損失が懸念されています。
この発見に対してネット上では、「これがサンタ・マルタを訪れる理由」「素晴らしい研究と美しい生き物」といった意見が上がっていました。