中国貿易統計発表 経済成長の冷え込みを反映
10日、中国税関当局は8月の貿易統計を発表した。輸出は前年比2.7%増加で予想を下回った。輸入は前年比2.6%減少し、こちらも予想より悪かった。中国の経済成長率予想は下方修正されている。
<各紙の報道>
FTは、中国経済の冷え込みが日韓両国の経済に悪影響を与えると報じた。両国の経済成長率予測は、下方修正を余儀なくされたと分析している。韓国は十数億ドルの財政刺激策を示唆したと報じている。また日本は米国の金融緩和策を期待していると紹介した。FTは、この悪循環を食い止めるのは今のところ難しいとみている。
IHTは、中国経済の成長が鈍化しており、欧米からの輸入の減少が目立つと報じた。背景にはヨーロッパの経済減速、アメリカの経済回復の遅れがあると分析している。過去には2桁の成長率を見せていた中国経済に陰りが見えていると報じた。政府は、輸入業者に対しての一部税金緩和や免除、企業融資援助などの対策を挙げている。しかし、多くのエコノミストは対策を評価しつつも成長率予想を下方修正していると報じた。
WSJは、中国経済全体の冷え込みとの関係を詳しく報じた。輸出は前年比2.7%増加したが予想を下回り、輸入は前年比2.6%減少しこれも予想より悪かった。背景には輸出業者が原料等の輸入を控えていること、加えて国内消費の減速がみられたためと分析している。