アマゾンで2500年前の古代都市を新発見 道路や住宅など文明の痕跡も判明

Gavin Rough / Wikipedia Commons

メキシコ南部のユカタン半島やグアテマラを中心に、紀元前1,000年頃から16世紀頃にかけて栄えたと言われているマヤ文明。

【画像】アマゾンにあったと考えられている古代都市

今でも5,000近くの遺跡が残されており、世界遺産にも登録される人気スポットとなっています。

ところがこのたび考古学者たちによって、それよりも広大で、これまでの研究を覆す古代都市が発見されたそうです。

アマゾンにあった古代都市

そこはエクアドル東部のウパノ地域にある、木々が生い茂るアマゾンのジャングル。

イギリスのメディアBBCPHYSORGなどによると、これまでアマゾンに暮らしていた人々は、小さな集落ごとに遊牧生活をして暮らしていたと考えられてきました。

ところが今回の発見で、とても広い面積の土地に幅10m、長さ10~20mにわたる道路や水路、住宅が整備されていたことが判明したのです。

その歴史は約2,500年前にも遡り、1万5,000人から3万人近くの住民によって約1,000年間続いたと推測されています。

フランス国立科学研究センターのステファン・ロスタン氏を筆頭とした研究者たちは、発掘調査にくわえ、飛行機からのレーザー光を使ったセンサーを活用。

対象物までの距離や位置、形状を測定するLIDAR(ライダー)を駆使し、古代都市の発見に至ったそうです。

また研究者たちは「山が多いこの地は、サンガイ火山によって良い土壌に恵まれ、人々はトウモロコシやサツマイモなどの農作物を育て生計を立てていたのだろう」とも。

一方で、その山が大規模噴火したことにより人々に何らかの影響を与え、衰退を迎えた可能性があるといい、まだ調査していない土地も含め、今後も研究は続いていく模様です。

Text by 春野 なつ