『ゼルダの伝説』、米国で家族向けドラマに? “台無しにしないで…”海外ファン複雑
任天堂の人気ゲームシリーズの『ゼルダの伝説』が、米ストリーミングサービスのネットフリックスで実写ドラマ化される、とウォール・ストリート・ジャーナル紙(WSJ)が報じた。
映画『ホビット』やドラマ『ゲーム・オブ・スローン』の大ヒットに象徴されるように、今ハリウッドではファンタジーものが熱い。すでに根強い固定ファンがいる既存の作品なら与しやすいと、ネットフリックスは『ゼルダ』に目を付けたのでは、とローリング・ストーン紙は分析している。
◆子供向け『ゼルダ』?
ネットフリックスによると、『ゼルダ』の実写版は、ジョージ・R・R・マーティン原作の人気ファンタジードラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』を家族向けにしたドラマとなる。『ゼルダ』にも戦いや魔術が出てくるが、もっと気楽な子供向けの内容になる、とWSJは見ている。
子供も見られる『ゲーム』のようなドラマ、と聞こえはいいが、子供向けの『Red Wedding』(激しい殺戮シーンがある『ゲーム』のエピソード)など見たい人がいるか、と英紙ガーディアンは懐疑的である。
◆誰がリンクを演じるのか
『ゼルダの伝説』実写化の道のりには多くの障害があるようだ。まず、オープンワールドでプレイヤーが経験するインタラクティブな自由をどう映像化するのか。『ゼルダ』の美しさと素晴らしさは、物語の筋ではない。ハイラルという奇妙な世界を探検し、その一部になれること、とガーディアンは指摘している。
さらに、『ゼルダ』には時間軸がない。また、主役のリンクは百戦錬磨の戦士である時もあれば、全くの素人として描かれることもある。『時のオカリナ』でリンクは時空を行ったり来たりするが、次作の『風のタクト』の舞台はそれよりも100年以上も後の世界である。
最大の問題はリンクだ。彼はキャラクターではなく、プレイヤーの分身だ。誰が彼を演じることができるのか、と同紙は疑問を呈している。
◆ハイリア様、助けて
『ゼルダの伝説』実写化の報道は世界中のゲーマーを驚愕させた。WSJやガーディアン、ローリング・ストーンには、『ゼルダ』実写化を期待する声がある一方、否定的な意見が多く見られた。
・ハイリアに賭けて誓う、冗談に違いない。
・3歳の時からのお気に入りのゲームを台無しにしないでほしい。
・一言もしゃべらない男の子を主役に実写化ができるのか。
・『ゲーム』を家族向けにした作品?アダルト映画を健康番組にするようなものだ。
・任天堂に嘆願書を書いて、実写化をやめてもらおう。
・家族向けで実写化なんて。ハイリア様、助けてください。
・子どもがゼルダに夢中で、40歳の僕と一緒にゲームしている。家族向けの需要はあるよ。
WSJによると、『ゼルダの伝説』実写化に関し、任天堂は「噂や憶測にはコメントしない」としている。