名刀の精神を受け継ぐ爪切り、「切る」機能を極限まで追求
日本刀が海外からも注目を浴びるのは、SAMURAIが英語でも通じることからも想像に難くない。一体、どのようなところが魅力なのだろうか。
◆名刀の所在が明らかに
ウォール・ストリート・ジャーナルは、京都国立博物館で今月から公開される「島津正宗」について報じている。
150年間所在が不明となっていたこの品は、残存する正宗の中でも特に頑丈で、鉄の質、全体およびパーツいずれの形状においても標準以上、と同博物館学芸部の末兼俊彦研究員は語っているという。
◆海外でのイベントも活発
またニュージーランドのニュープリマスでは、居合道のイベントが開催されたようだ。地元紙タラナキ・デイリーニュースが伝えている。
刀を使った「形(かた)」で構成される居合道は極めて厳格な武道だ。居合道歴40年で道場を主催するクリス・ジョーンズ氏は「ほんの細かいことが違いをもたらす。昇段したければ、ミスを犯していい余地はほとんどない」と語っている。
また五段を持つブレット・ハンセン氏は居合道を「動きのある瞑想」と表現し、「居合道を長年続けた人は、その背景にある哲学を感じ理解することで成長できる」と語っている。ただのエクササイズとは一線を画するスピリチュアルな世界観に現地の人も魅了されているようだ。
◆刀の精神を受け継ぐ日用品
刀の精神が海外で賞賛されているのは素晴らしい。とはいえ、着物や折り紙のようにお土産に渡すわけにもいかない。今となっては、もはや日本人にとってもほぼ馴染みのない品である。
では代わりに、その精神を受け継ぎ、かつ気軽に普段使いできるこんなものはどうだろうか。諏訪田製作所の「SUWADAつめ切りクラシック」だ。
このつめ切りは、古くから鍛冶産業が盛んだった新潟県三条市で作られている。「切る」機能を極限まで高めた同品を使うと、つめ切りが「刃物」であることを改めて知らされるという。
「はさみは刃と刃をすり合わせて切る道具ですが、つめ切りは刃と刃を合わせて切る“合刃(あいば)”。 どこまですき間なくぴったりと刃を合わせることができるかで、切れ味が変わってくるんですよ」と諏訪田製作所の小林知行社長は言う。
長年の伝統によって培われた技術力は「一度使えばすぐに実感できる」とのこと。もちろん最大の魅力は、その切れ味。スパッと気持ちのよい断面はガタつきがなく、ヤスリで削る必要がないという。日本刀の精神を受け継ぐ逸品は、自身の普段使いにも、ギフトにも最適だろう。
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