地上200mの地点で着陸体制に入ったアシアナ航空 乗客が非常扉を開けた理由に「迷惑」

画像はイメージ(Flicker/ Juan Tello

航空業界は常に安全性の向上に努めていますが、想定外の出来事に対処しきれないこともあります。

【動画】着陸体制の機体で非常扉が開けられた結果

アシアナ航空の乗客が非常扉を開け、逮捕されるという出来事がありました。

機内の非常扉を開けた乗客が逮捕

CBC News」の報道によれば、この出来事はアシアナ航空の韓国の済州島から大邱国際空港へ向かう便で起こりました。

飛行機が地上200mの地点で着陸体制に入った時、男性が非常扉を突然開放。

動画では、機体の左側の扉が開き、凄まじい風が吹き込んでいるのが分かります。

「ドアが開いたまま3~5分飛行し、着陸した」と乗客の一人が証言しました。

航空機パイロット協会によれば、「飛行機が巡航高度を飛行中は、機内外の気圧差が大きいため扉が開くことはないが、低高度では気圧差が小さくなり開けることが可能だ」とのこと。

本来このような事態では、機内に酸素マスクが降りる仕組みになっており、韓国運輸省は整備に不備がなかったかを調査しました。

乗客194人は全員無事でしたが、失神したり呼吸困難に陥ったりした乗客がおり、不調を訴えた数人は病院に救急搬送。

男性は拘束され、警察に逮捕されました。

「機内で息苦しくなり、早く降りたかった」と証言。

「職を失いストレスを抱えていた」と事情を説明したと伝えられています。

この出来事にネットでは「よく座る席。ドアが開いたらどうなるか分かった」「みんな、落ち着きすぎてない?」といったコメントが寄せられていました。

ストレスの発散にこのような危険な行動を取ることは、非常に無責任で迷惑な行為ですね。

Text by 本間才子