日本で流行の「虫歯ポーズ」、“小顔・かわいい効果などない”と英紙酷評
片手を頬に当ててポーズを取る“虫歯ポーズ”が、日本での新しいトレンドとして海外で話題を呼んでいる。顔痩せ、小顔、可愛く見せる、という効果に海外メディアは懐疑的な論調だ。
【“虫歯ポーズ”が大流行】
英デイリーメール紙では、歯が痛いかのように片手を頬に当てたポーズで写真を撮るのが日本の最新ファッションになっている、と報じた。日本のソーシャルメディア、ファッション雑誌の表紙で一世を風靡しているという。
ツイッターとInstagramでは“虫歯ポーズ”が大氾濫しており、英テレグラフ紙は新しいセルフィー(自分撮り)トレンド、と報じている。頬に片手を当てて、少し笑って目を大きく開くか、ふくれっつらをする。『Kotaku』は、「このポーズで顔が小さく見える。日本では小顔が魅力的とされている」と解説している。
片手を頬に当ててポーズをとりながらもう片方の手で撮影するという、最も高度な技術が必要とされるセルフィーかもしれない、とテレグラフ紙は報じている。
【ツイッター投稿がきっかけ】
デイリーメール紙によると、「おこげ」というツイッターユーザーが、『NYLON』を始めとするファッション誌の表紙を飾る“虫歯ポーズ”の流行を見つけた。ツイッターに写真を投稿、「みんな虫歯なの?」とコメントした。写真は35,000回以上リツイートされているという。
『Kotaku』では、昨年ツイッターに写真が投稿されたのがきっかけ、と報じている。この奇妙な流行は芸術、漫画、全国誌にまで広がりを見せており、今年初めから写真の投稿は増え続けている。日本で誰もがするピースポーズに次ぐ人気だが、流行がいつまで続くかは不明、とした。
【海外の反応は】
海外からは、一時の流行と冷ややかな目線が向けられている。デイリーメール紙には、賛否両論のコメントが寄せられた。
・アヒル口には飽きたから新しいトレンドを歓迎する。
・日本人は良い意味で変わっている。
・ばかばかしい!
・変人
・西洋人セレブが片目を隠すポーズよりよっぽど良い。
・すぐにまた新しいトレンドが出てくるに違いない。
数年後に自分の写真を見て、どうしてこんなポーズが良いと思ったのかと考える日がくるに違いない、とテレグラフ紙は論じる。「“虫歯ポーズ”は顔の半分を隠すだけで、顔を小さく見せたり可愛く見せたりする効果などない」、「どうせなら顔全体を覆って隠したらどうか」と、いささか冷ややかだ。
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