海外も心配、日本の猛暑 職人特製“麦わら帽子”で熱中症対策もスマートに
夏といえば暑いものだが、今年の夏の暑さは、また格別なようだ――というつぶやきが、毎年のように聞かれるようになった。7月には、各地の最高気温記録を更新する猛暑日が続き、熱中症による健康被害も相次いだ。暑さがピークに達する8月、気象庁の“1か月予報”によれば、多くの地域で気温が平年より高くなる見込みだ。日本の夏の過酷さを複数の海外メディアが報じている。
【思えば、昨年の夏も暑かった】
昨年、2013年の夏は、相当な猛暑だった。気象庁の気温観測地点は全国に927ヶ所ある。その歴代最高気温ランキング、上位24地点のうち、4地点が2013年にランクインしたものだ。また、消防庁によると、昨年6~9月の間に熱中症で救急搬送された人の数は、全国で58,729人に及んだ。これは調査を開始した2010年以降最大だった。
今年の夏も、昨年に匹敵する猛暑になるかもしれない。7月26日には、全観測地点の4分の1に当たる231地点で、最高気温35度以上となる猛暑日を記録した。13地点では、それぞれの場所の史上最高気温の記録を更新した。ブルームバーグは、山梨県大月市で27日に38.8度を記録したことを報じた。『ニューヨーク・マガジン』ウェブサイトは、ウェザーニューズの予報をもとに、「残念ながら、この暑さは和らぐ兆しがない」と伝える。
各地で健康被害も相次いだ。各メディアとも、熱中症による救急搬送などが相次いだことを伝えている。気象庁は、連日のように、熱中症への警戒を呼びかけている。
【当初、今年は涼しい夏になるという予報だった】
気象庁の当初の予報では、今年の夏は平年並み、もしくは平年より低い気温になると予想されていた、とウォールストリート・ジャーナルのブログ「日本リアルタイム」が伝える。太平洋の赤道付近の海面水温が高くなる「エルニーニョ現象」が発生すると予想されていたためだ。しかし、その発生が遅れている、と記事は伝えている。
【熱中症対策に欠かせないアイテムといえば】
消防庁は、熱中症予防として、エアコンや扇風機の使用、こまめな水分補給などを呼びかけている。さらに、外出時に体を締めつけない涼しい服装をし、日よけ対策をすることも助言している。
日よけ対策として代表的なものといえば、帽子と日傘だ。男性の場合、日傘を差すことは、昨年あたりから“日傘男子”ということも言われ始めているが、まだ少し勇気を必要とするのではないだろうか。定番はやはり帽子ということになる。
せっかく帽子をかぶるのであれば、実用性だけではもったいない。暑さをしのぐ機能性を持ちつつ、夏の外出を楽しくしてくれる、そんな帽子があれば最高だ。
【夏を楽しむための帽子】
夏にこそかぶりたい帽子といえば、麦わら帽子がまさにそうではないだろうか。天然素材の風合い、風通しの良さ、頭に載せたときの軽さは、蒸し暑い夏の日を快適に過ごす助けに、きっとなってくれるだろう。
藤巻百貨店が紹介する「田中帽子店」の「細麦中折れハット」は、大人がかぶるにふさわしい品格を備えた麦わら帽子だ。シンプル、オーソドックスなデザインで、堅苦しさはなく、さりとてカジュアルすぎもせず、これをかぶる人に一種洒脱な印象を与えるようだ。
藤巻百貨店によると、この帽子は、日本人の頭の形に合わせて、一品、一品、職人の手仕事で作られているという。素材は、麦わら帽子で一般的な大麦ではなく、細麦を使用している。細麦は縫製作業に、より多くの手間がかかるものの、帽子の伸縮性が増し、頭に載せた際のフィット感が向上するそうだ。
帽子を作成する「田中帽子店」(現UKプランニング株式会社)は、創業が明治13年で、現在は5代目が当主を務めている。約130年間、手作業で行う帽子作りの基本的な工程は変わっていないそうだ。その製品には細部にわたって細かな職人芸が施されており、そのおかげで長く使い続けることができるという。また、同社では日本人の頭に合わせた型を使用しているが、これは創業当初からずっと受け継がれてきたものだ。この型の使用が、同社の帽子のフィット感を特別なものにしているという。
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