“着るアート”kimono、普段着として海外で浸透? 日本では伝統のもんぺがリノベで復活
そのエレガントなフォルムと多様な色柄で海外から賞賛を受けることが多い「着物」だが、今また伝統的な和装への斬新なアプローチが国内外で注目されている。
【着るアート・着物】
日本の伝統的な着物は、その芸術性の高さから海外ではギャラリーや美術館などで頻繁に展覧会が行われているようだ。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙は『Los Angeles County Museum of Art』で行われた「20世紀の暮らしで進化した着物」の展示を伝えている。また米オハイオ州のベッドフォード・ライブラリーでは、着物を「着るアート」としてとらえた着物ファッションショーが行われたことを地元メディア『Bedford Now』が報じている。
【あの人も着物の魅力に着目】
着るアートと言えばやはりこの人、レディー・ガガだ。なんと彼女は、着物を「ヨガのレッスンへ行くときのちょっとした羽織もの」のように着こなしている。『Mail Online』が報じた写真では、鮮やかなブルーの着物を帯なしでまとい、足下には10cm以上はあると思われる真っ赤なピンヒール。ガガ様の手にかかれば着物はまるでマキシドレスのようで、その迫力と斬新さは圧巻だ。
ガガ・スタイルを真似てみたい方へ同メディアは、ジーンズやワンピースとの組み合わせをお勧めしている。また着物は「気温が冷えてくる夏の夕方、ノースリーブでは寒いときの軽い上着によい」とも述べている。
『The Epoc Times』も「白いTシャツとジーンズに着物を羽織るだけで絵になるミューズに変身できる。着物はミュージック・フェスティバルにも、土曜のお出かけにも、あるいはエレガントなイブニングドレスとしても最適」と絶賛だ。
もしかしたら世界中で、普通のお出かけに着物を羽織るのが流行るかもしれない。
【着物に抵抗がある方にお勧めなのがこれ】
それでも、さすがに着物を普段着にするのはちょっと、という方は、エッセンスだけ取り入れるのが良い。例えば、パンツに着物の要素を組み合わせたものといえば、もんぺだ。このもんぺが今、再び注目を浴びているという。
例えば、絣(かすり)の心地よさを生かした新感覚のパンツ、ギエモンの「もんぱん/本絣」だ。もんぱんとは、“もんぺ”と“ショートパンツ”を組み合わせた造語だ。もともとは、もんぺを切って短パンとして履いていたことをきっかけに、試行錯誤の末今のデザインに辿り着いたのだという。
同社の展開する「もんぱん」は、1957年に国の重要無形文化財に指定された久留米絣(くるめがすり)を用いて作られており、かつデザイン性の高い柄模様やウエスト部分の鮮やかな色がポップで。伝統とモダンが絶妙に融合されている。
「日本に古くからあるもんぺや袢纏、割烹着などをリノベーションして、今の生活に馴染むものが作りたかったんですよ」と同社の野口氏は語る。伝統的な和装への新しいアプローチ、ガガ様よりひと足お先に試してみたい。
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