カッコ良すぎる「けん玉」動画、海外で話題 ストリートシーンで新技続々登場、W杯も開催
今月の12日と13日、けん玉発祥の地と言われている広島県廿日市市で「けん玉ワールドカップ 廿日市2014」が開催された。
集まったのは国内プレイヤーだけではない。根強いけん玉ブームに沸くアメリカを筆頭に世界中から愛好者が来日し、パフォーマンスを披露した。110人が参加した競技の結果、アメリカから参加した19歳の男性が初のけん玉世界一に輝いた。
アメリカを中心に2007年頃から海外で人気が出始めたけん玉は各国でオリジナルブランドまで誕生。その魅力は進化し続けているようだ。
【進化するけん玉の魅力】
これまでは「子供の遊び」といったイメージが強かったけん玉だが、海外でその潜在的な魅力が開拓され、今では原宿などのセレクトショップで販売される程のアイテムとなっている。海外で進化したけん玉の魅力について、その普及に努めるグローバルけん玉ネットワーク(GLOKEN)の代表窪田氏はジャパン・タイムズ紙の取材に対し、
①日本ではひたすら定番の技をマスターすることが主流だったが、海外ではフリースタイルでどんどん新しい技が開発されている。
②日本と違い、海外では公園や道端などで大勢の友達と一緒に遊び、成功の喜びや失敗のもどかしさ等を共有するソーシャルな遊びへと進化。
③インターネットの普及によりYouTubeなどの動画投稿サイト上で技やテクニックを共有・研究することが可能になったうえに、ネット販売でより多くの人が購入できるようになってきた。
と語っている。
今やけん玉は老若男女国籍を問わずに遊べ、人々が感動を共有し絆を深めていけるツールになったと言っても過言でないようだ。
【動画も話題に】
Youtubeで「kendama」で検索すると、非常に多くのけん玉プレイ動画がヒットする。中でも、アメリカのけん玉企業「Kendama USA」がアップしている動画が特に人気を集めており、再生回数10万を超えるものも複数ある。
動画では、複数の若者が、路上、公園、屋根の上などで、けん玉をプレイし、さまざまな技を披露している。歩きながらプレイしたり、走る車でプレイしたり、街のモニュメントを利用したりするなど、あらゆるシチュエーションで楽しんでいる様子がうかがえる。
【時間を忘れて夢中になる】
けん玉にすっかりはまっているハワイの少年(14歳)は「友達が学校に持ってきて以来、あっという間に流行りだした。基本は規則的な動作。音楽をかけながらやりだしたら止まらない」と話していると地元紙ウェスト・ハワイ・トゥデイは報じている。また、子供達の親にも「ビデオゲームに熱中されるよりずっといい。チャレンジ精神が刺激され、目と手先も鍛えられる」と好印象だという。
ハワイでけん玉販売しているショップの店主も、初めてけん玉を目にした時「なんて変わったおもちゃなんだ」と思ったそうだが、しばらくしてSNSなどでその魅力が拡散するにつれ、自分もけん玉の魅力にとりつかれ、ハワイの子どもたちにもっとけん玉の魅力を知ってほしいと思うようになったと語っている。
海外で新たな楽しまれ方を再発見されたけん玉が、逆輸入される形になって今回のワールドカップでは輝きを放った。