日本で働く外国人 一番の悩みは「日本語ネイティブでないことへの配慮が足りない」
日本で働く外国人社員を対象に行った調査で、8割の外国人社員がコミュニケーションに何らかの課題を抱えていることが明らかになりました。
日本で働く外国人社員が抱えるコミュニケーションの問題
外国人材採用支援事業『リュウカツ』を運営する株式会社オリジネーターが、2024年4月24日~5月8日において、『リュウカツ』に登録し日本で働く外国人社員130人を対象に調査を実施。
日本人社員とのコミュニケーションに関する悩みについて、40.8%が「日本語ネイティブでないことへの配慮が不足」と回答しています。
「自分の日本語に自信がない」と感じる人は33.1%、「日本の文化やマナーに不慣れ」と回答した人が23.8%いました。
今回の調査で「日本語レベルだけで判断される」「文化の違いが理解されない」などの少数意見を含むと、約8割の外国人社員がコミュニケーションに問題を抱えていることがわかりました。
また、約7割の企業がコミュニケーションの円滑化に取り組んでいるのに対し、日本人社員とうまくやりとりができていると感じる外国人社員はわずか3割ほどでした。
コミュニケーションの円滑化への取り組みにおいて、外国人社員が効果的と感じる事例は、「外国人社員向けのビジネスマナー研修」が45.4%とトップ。
36.9%が「日本語研修」をあげており、「異文化理解研修」においては外国人の36.2%が有効と感じる一方で、実施している企業はわずか11.5%しかありませんでした。
調査では、実際に日本で働いている外国人社員に聞き取りを実施しています。
バングラデシュ出身のアルフィー・アシフ・モハメドさんは、自動車部品メーカー『フォルシアクラリオン・エレクトロニクス株式会社』に2023年4月入社。
自身のスキルを発揮できなかった要因に、日本語の能力をあげています。
また謙虚さを重視する日本文化では、「大胆なアイデアを提案するのが難しい」とも述べました。
最近は結束力を高めるためにイベントに積極的に参加しているそうです。
この調査結果から、外国人社員が日本での業務を円滑に進めるためには、言語習得だけでなく、異文化理解の促進が不可欠であることが明らかになりました。
今後は企業も、より効果的なサポートや研修プログラムの提供が求められるでしょう。