日本で放置されている空き家 興味がある外国人の8割が居住目的での購入などを希望

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2018年に発表された総務省の住宅・土地統計調査によると、日本全国の空き家は849万戸にのぼるといいます。

一般社団法人タガヤスが、日本の空き家への興味関心と情報ニーズを調査したアンケート結果を公表しました。

日本の空き家に興味がある外国人

空き家の情報を得ることは、一般的な流通物件と比較して限定されているのが現状です。

しかし空き家に対する需要は住居にとどまらず、別荘、カフェ、小売店など多岐にわたっています。

2023年11月に実施されたこの調査は、国内在住2,000人と、訪日経験があるアメリカ・イギリスの居住者各300人を対象に行われました。

訪日経験があり、空き家に興味を持つアメリカ・イギリス人のうち約8割が、居住目的での利用を考えているとのこと。

アメリカでは約50%、イギリスでは約40%の人が空き家の購入や借りたいといいます。

空き家を選ぶ際に最も重視するのは、アメリカ・イギリスいずれも建物のコンディションでした。

次に、地域の雰囲気が気に入るかどうか。

空き家の探索方法として、半数の人が母国語で提供される情報サイトやエージェントを利用していますが、約20%の人は日本の空き家バンクを利用しているとのことです。

空き家を活用した宿泊施設に利用したいと答えた人はアメリカで60%、イギリスで5割という結果に。

空き家を見学して回るマッチングツアーへの参加を希望するアメリカ人は、80%を超える結果となりました。

この調査からは、国内外の空き家に興味を持つ人々が、建物の状態、周辺情報などの詳細を求めていることがわかります。

また、これらの情報共有に対するニーズは、日本人以上にアメリカ人が最も強く感じていることが明らかになりました。

空き家の放置は建物倒壊や火災のリスクなど、さまざまな問題を引き起こします。

これらの問題を解決し、空き家を有効に活用するためには、適切な情報発信が重要ですね。

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Text by 本間才子