世界競争力ランク、日本35位に後退 足を引っ張っているカテゴリとは

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 スイスのビジネススクールである国際経営開発研究所(IMD)は1989年から毎年、各国の競争優位性を比較した「世界競争力ランキング」を発表している。6月20日に公開された最新の2023年版ランキングでは、日本の国際競争力の低下を如実に物語る結果となった。

◆欧州に混じり、一部アジア諸国と湾岸諸国が健闘
 調査は世界の主要な64の国と地域を対象とし、57ヶ国の調査機関の協力を得て分析を行ったものだ。ランキング上位は次のようになった。

1位:デンマーク
2位:アイルランド
3位:スイス
4位:シンガポール
5位:オランダ
6位:台湾
7位:香港
8位:スウェーデン
9位:アメリカ

 上位にヨーロッパ諸国が多くランクインするなか、アジア圏からはシンガポール、台湾、香港が7位までに食い込み、活力を誇示している。この3ヶ国は前回の2022年版ランキングでも±2位以内に位置しており、世界の主要国のなかで安定した競争力を維持している。10位から20位までは次のような結果となった。

10位:アラブ首長国連邦
11位:フィンランド
12位:カタール
13位:ベルギー
14位:ノルウェー
15位:カナダ
16位:アイスランド
17位:サウジアラビア
18位:チェコ
19位:オーストラリア
20位:ルクセンブルク

 中東からはアラブ首長国連邦、カタール、サウジアラビアが20位圏にランク入りした。湾岸諸国は政治情勢や社会制度の不安定さが課題として指摘されるなか、ランキングはオイルマネーで潤う経済の堅調さを誇示している。

 前回調査からアラブ首長国連邦は2ランク上昇、カタールは6ランク上昇、サウジアラビアは7ランク上昇となっており、いずれも競争力が上昇傾向にある。

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Text by 青葉やまと