×

腎臓の健康のために取り入れたい・気をつけたい20の食材 バナナ、アボカド、ニンニク…避けるべきは?

Hanna_photo, Sandra Chia, Davdeka, Anna_Pustynnikova / Shutterstock.com

 このところ思うように身体の調子が上がらない、または慢性的に気だるさが抜けない……と感じることはないだろうか。原因はさまざまだが、その一因として腎臓の働きが弱っている可能性もある。抗酸化物質など腎臓の健康を支える成分を意識して摂り、リンや塩分など腎機能に負担をかけやすい成分を控えることで、腎臓への負担を軽くしやすい。著名な健康・医学情報誌『ヘルス・ライン』や『メディカル・ニュース・トゥデイ』などが紹介する食品から、積極的に取り入れたい食品と避けたい食品計20種を見てみよう。ただし腎臓の状態や必要な制限は人によって異なるため、気になる症状が続く場合は医療機関で相談したい。

 まずは積極的に摂りたい食品14種から紹介する。

◆1.ニンニク

Marian Weyo / Shutterstock.com

 ニンニクは腎臓に配慮した食事で「使いやすい香味野菜」としてよく挙げられる。最大の理由は、少量で強い風味が出るのに、ナトリウム、カリウム、リンがきわめて少ない点だ。さらにニンニクのアリシンなどの成分には抗酸化・抗炎症作用があり、慢性腎臓病で問題になりやすい炎症や酸化ストレスの抑制に役立つ可能性がある。

 また、塩分制限が重要な腎臓ケアでは、ニンニクを香り付けに使うことで食塩を減らしても満足感を保ちやすい。血圧管理や心血管リスク低下にもつながるとされ、腎臓の負担軽減という面でも相性がよい。ただし、サプリや大量摂取は体質や治療内容によって合わないこともあるため、腎機能の状態に応じて主治医や管理栄養士と相談しながら取り入れるのが安全だ。

◆2.シイタケ

AP focus / Shutterstock.com

 シイタケは腎臓に配慮した食事で取り入れやすいきのこ類の一つだ。生のシイタケはナトリウムが少なく、カリウムやリンも野菜の中では比較的過剰になりにくいとされ、量を守れば慢性腎臓病の食事にも使いやすい。うま味成分が強いので、だしや炒め物、汁物に加えると薄味でも満足感を得やすく、減塩の助けになる点が大きい。

 加えて食物繊維やビタミンB群、抗酸化成分などを含み、腸内環境や炎症対策の観点からもプラスになり得る。ただし乾燥シイタケは水分が抜けて栄養が濃縮されるため、同じ量でもカリウムやリンが高くなりやすい。戻し汁を飲み干さずに捨てる、食べる量を控えめにするなどの工夫が望ましい。カリウムやリンの制限が厳しい人は、体調や検査値に合わせて主治医や管理栄養士と相談しながら適量を決めると安心だ。

次のページ 腎臓病の場合は量に注意

Text by 切川鶴次郎