ベーカリーにあった『ちょい怖』な看板 「痩せていると誘拐されやすくなるよ」
雑誌に載っているようなお洒落なレストランやカフェに足を運ぶことも、旅行の醍醐味。
一方、不意に見つけた店が一生の思い出になることもありますよね。
ニュージーランド在住の筆者が、実際に現地を旅行している時に出会ったベーカリーは、特徴的な看板を立てていました。
「痩せていると誘拐されやすい」ニュージーランドにあったベーカリー看板
カフェ文化が根強いニュージーランドには、都心部から離れた地域にもお洒落なカフェが営業しています。
特に夏場になると、地元の住民や観光客で賑わうほどです。
ニュージーランドの南島にあるクライストチャーチから、南島最北端にあるネルソンまで向かう途中、マーチソンという街でランチ休憩をとった時のこと。
筆者がどのカフェにしようかとウロウロしていたところ、特徴的な文言が書かれた看板に目が留まりました。
左側は、「痩せていると誘拐されやすい。護身のためにもパイを食べて太ろう!」。
右側は、「人生はあっという間だから、まずいコーヒーを飲んでる暇はない。(うちのコーヒーは美味しいよ!)」と書いてあったのです。
思わず子供たちと笑い、立ち止まって写真を撮りました。
その流れでパイが食べたくなり、看板を立てていたモバイルベーカリー『Tutaki Bakery』の方へ。
お店の小さな窓から顔を出したのは、気さくな店主のリーさんです。
リーさんは看板について、「小さい店でも気付いてもらえるよう、ユーモアあふれる看板を作ったんだ」と明かしてくれました。
実際、筆者のように立ち止まる客が多いようで、看板は大いに売り上げに貢献しているようです。
肝心のパイは、店のサイズに対して驚くほど種類が豊富。
冬の閑散期でも1日60個程度、夏の繁忙期には200個以上売り上げるそうで、生地から中の具材まで全て手作りだそうです。
人気のフレーバーは伝統的なミンス&チーズ、ステーキ&チーズ。
リーさんは、「オススメは、ベジタリアン・チリビーンズですね」と話してくれました。
コーヒーに合うデザート類も豊富で、天気の良い日は近くにある広場で最高のランチ休憩が楽しめることでしょう。
以前はスーパーや工場でもベイカーとして勤務していたリーさんは、家族との時間を大切にするため、モバイルベーカリーを始めたそうです。
開業から6年が経った2023年8月現在も、リーさんは毎日幸せそうにパイを作り続けています。
ユニークな看板がきっかけとなり、これからもリーさんのパイは旅行者に喜ばれ続けるでしょう。