結婚式で花嫁と一緒に歩いたのは、「15人の父親代理」

画像はイメージ(Flicker/ [Elaine]

アメリカ・ワシントン州のイースト・ウェナチーで警察官を務める、アイビー・ジェイコブセンさんの結婚式を記録したTikTokが数百万回の再生を記録しました。

TikTokがバズったのはバージンロードを映したシーン。

彼女はなんと、15人もの父親代理と一緒に歩いているのです。

15人の父親代理と歩く花嫁

イースト・ウェナチー警察署の学校資源担当官のアイビーさんは、2021年に同署に採用され、元ボセル警察署の優秀な警察官として地元に貢献している人物です。

しかしそんなアイビーさんは、つらい青春時代を経験した虐待被害者の1人でもありました。

TikTokは「花嫁は16の時、父親を刑務所に入れるために重要な立ち位置を担ったのです」と始まります。

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Source One Newsによるとアイビーさんは、中学生から16歳になるまでの5年間、父親から性的虐待を含む、身体的、精神的な虐待を受けていました。

彼女は、当時学校の情報担当官であったメアリーズビル市警察デイビッド・ホワイト巡査(SRO)に被害を訴えます。

父親は逮捕され、懲役16年の有罪判決が下りました。

アイビーさんは結婚式でバージンロードを一緒に歩く時に、人生でゆかりのあった人物に参列してもらおうと考えたといいます。

15人の父親代理には、彼女のお兄さん、義理の弟、叔父、子供時代のコーチといった面々と、アイビーさんが法執行機関に入るきっかけになり、父親を逮捕に導いた恩人デイビット・ホワイト氏も含まれていました。

またSource One Newsによると、彼女は結婚式に向けて、過去を回想したことで「体験を1人でも多くの声なき被害者に届けたいと思うようになった」といいます。

路上生活でも仕方なかった自分に、学校支援官(SRO)がいなければ、自分は今日ここにいなかっただろうと振り返っているアイビーさん。

彼女は体験記の執筆プロジェクトを立ち上げ、出版に必要な費用調達を寄付で募っています。

Text by 本間才子