日本の若者はセックスレス“ではない” 3つの事実で英紙報道に反論
10月、イギリスのガーディアン紙があるコラムを掲載した。内容は、「なぜ日本の若者はセックスをやめたのか」。2012年に日本の出生率が過去最低記録を更新したことについて、結婚は日本では「女性にとっては墓場」であり、男性にとっては「大黒柱になる重圧」を意味するとの論を展開。8万以上フェイスブックでシェアされるなど、話題となった。
これに誘われる形で、英BBCも、「マンガやアニメやコンピュータを愛する新種の日本人男性―オタクが2次元恋愛にのめり込み、生身の女性とのセックスにほとんど興味を示さない」ことを少子高齢化の一因として紹介した。
これに対し、11月21日、ウェブ上で強力な反論が展開された。その主は、マキハラケンジ氏。同氏は日本人男性として「日本人だと言うたびに、おかしな、セックスレスの日本人男性について訊かれる」ことに辟易しているとして、「統計的な」反論を展開した。
【マキハラ氏の統計的主張】
マキハラ氏曰く、
1 性的なパートナーのいる20代の男女は、月に平均4回はセックスしている。ちなみに、日本では、働いていたりすれば、週に1度というデートの頻度は普通。会うたびセックスしているとして、月4回。「ぼくたちはセックスしている!」。
2 性的なパートナーのいない20代の男性の、実に82.2%が、「セックスをしたいか?」という質問に、「したい」と回答している。「ぼくたちは、セックスに興味を持っている!」。
3 性的なパートナーのいる男性のうち、20代で25%以上、30代で30%以上が、「それ以外にも性的パートナーがいる」と答えている。「ほらね、興味がないわけがない!」。
このほかにも、マキハラ氏は、結婚している20代の男性が22.6%にとどまることを認めつつ、その率が30代、40代と進むにつれて急増することを指摘している。つまり、日本人男性が結婚に消極的ではない証拠だという。
さらに、氏によれば、性的経験のない20代男性は40.6%に達するものの、その率は30代では10%を切り、40代では5%を切る。BBCの描いた「オタク的日本人像」は、ほんの少数派に過ぎないことを意味するそうだ。
【マキハラ氏の主張に対する反響は……?】
この記事に対し、大手ソーシャルニュースサイト「レディット」などでは、さまざまな意見が寄せられている。
・だから? 今更蒸し返して何になるのさ? ウンザリだよ。
・この人の言っている数字をよく見てみると、結局、元ネタが正しいことになるんじゃないの? 20代で月4回って。「セックスしてる!」っていうより「セックスしてない!」って証拠じゃない?
・元ネタが言いたいのは、「日本人は諸外国人と「比較して」セックスに興味が薄い」ってことでしょ? そして、この人の出している数字は、まさにそれを裏付けちゃっていると思うんだけど……?
・そもそも、セックスへの関心の有無だけが少子化の原因のハズがないでしょ? もういいじゃん。ばかばかしい!
残念ながら、数字を前面に押し出したマキハラ氏の主張は、定番となった「日本人はセックスレス」説を覆すよりもむしろ、裏付けてしまった感があるようだ。
最近、出生率がほんのわずか上昇したものの、少子高齢化まっしぐらの日本。解決の糸口はどこにあるのだろうか?