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トランプ陣営の危機管理能力に疑問符 夫人のスピーチ盗作騒動で見せた拙い対応

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トランプ陣営の危機管理能力に疑問符 夫人のスピーチ盗作騒動で見せた拙い対応

 18日の共和党全国大会で、ドナルド・トランプ夫人のメラニアさんが行なったスピーチの一部が、ミシェル・オバマ大統領夫人の8年前のスピーチに酷似していた問題で、メラニアさんのスピーチライターが自分の責任だとして謝罪した。本来ならばあり得ないミスだけに、トランプ陣営の仕事の甘さを多くのメディアが指摘している。

◆トランプ夫人はオバマ夫人ファン?盗作の相手が悪かった
 CNNによれば、メラニアさんのスピーチの作成を手伝ったのは、トランプ氏経営の不動産会社「Trump Organization」のライターでトランプ一家と親しいメレディス・マクイバー氏だ。同氏は、「メラニアさんはミシェル夫人が好きで、ミシェル夫人のスピーチからいくつかの文章を例として、電話越しに私に読んで聞かせた。私はそれらを書き留めて、後日いくつかのフレーズを原稿に入れたのだが、結局それが最終稿となってしまった。これは私のミスである」と謝罪文を出している。

 複数の関係者によれば、もともとのスピーチは、極めて優秀と評判の高い別の2人のライターによって1ヶ月前に書かれており、トランプ陣営内の評判も上々だったという(CNN)。ところが、メラニアさん自身は内容に乗り気ではなく、オリジナルをほとんど書き換えてしまい、もとのライターたちも、スピーチ当日までその事実を知らなかったという(ニューヨーク・タイムズ紙、以下NYT)。

 BBCは、オバマ・バッシングが激しい共和党の大統領候補夫人のスピーチが、こともあろうにミシェル夫人のものだったのはいただけなかったと述べている。そして、話題のミシェル夫人のスピーチの原稿を書いたのは、元ヒラリー氏のスピーチライターだったと指摘している。

◆対応に大わらわ。問われるトランプ陣営の危機管理能力
 BBCは、配偶者が行なうスピーチは、大統領候補者にとってその人間性をアピールするまれな機会であると説明し、メラニアさんがこれまでの選挙期間中あまり表に出て来なかったこともあって、彼女にとってもお披露目パーティとしての大切な機会であったと述べる。当然党大会の見どころの一つでもあったが、盗作騒動のおかげでダメージコントロールに数日を要するさんざんな結果になったとしている。

 当初メラニアさんは、スピーチは「ほとんど助けを借りず」に自分で書いたと述べていたが、盗作が指摘された後、広報担当者よりスピーチを書いたのは「メラニアさんとライターチーム」だと発表された。選対責任者のポール・マナフォート氏は、メラニアさんは「よくある言葉」を使っただけでミシェル夫人のスピーチを「無断使用」したわけではないとし、「別に彼女が大統領になるわけではない。彼女は自分の個人的な気持ちを表現したまで」とメラニアさんを擁護した。トランプ陣営は盗作を否定し、トランプ氏を含め、怒りの矛先をなぜかヒラリー氏とメディアに向けていたらしい(CNN)。

 共和党のストラテジスト、テッド・ニュートン氏は、トランプ陣営は、早期にミスを認めていれば傷は浅くて済んだのに、下手なカバーアップをしようとして、メラニアさんの立場をもっと悪くしてしまったとロイターに述べ、対応のまずさを指摘している。

◆剽窃チェックは当たり前。ライターにも甘過ぎ
 NYTは、2300万人の視聴者の前で犯してしまったこの失態は、未然に防ぐことが出来たと述べ、剽窃発見用のソフトウェアを使うなどの現代的な選挙戦のセーフガードを怠ってきたトランプ陣営の弱点が露呈したと指摘する。2012年の選挙戦でミット・ロムニー氏とその夫人のスピーチを書いたスチュアート・スティーブン氏は、チェック用のソフトウェアを使うのは当たり前だと指摘。ブッシュ元大統領のライターでもあるラティマー氏も、「スピーチライティングの基本ルールは剽窃をしないこと」で、もしやってしまえば「仕事を失うことになる」と述べている。

 マクイバー氏は、ミシェル夫人のスピーチはチェックしていなかったとし、責任を感じトランプ氏に辞職を願い出ているが、トランプ一家は、「悪気はなかった」として、慰留したという。

◆大統領夫人は要職。責任は自分で取るべき
 一方、シカゴ・トリビューン紙のレポーター、ダーリーン・グラントン氏は、今回の騒動はトランプ陣営のミスとして報じられているが、責任はメラニア夫人にもあると指摘する。自らが使いたいといったミシェル夫人の言葉が、最終稿に残っていたのをメラニア夫人が気づかなかったわけはなく、トランプ陣営はマクイバー氏を犠牲にすることで、メラニア夫人から目をそらさせようとしていると述べる。

 最終的に、大統領夫人となれば、自分の言葉に責任を持つのはメラニア夫人だとグラントン氏は主張。ミシェル夫人が批判や中傷を受けつつもさまざまな問題について自分の意見を述べ、ホワイトハウスに貢献してきたことを上げ、今のところ美しいだけのメラニア夫人も、ファーストレディになれば、たくさんの質問を受けるようになるだろうが、答える際には他人の言葉でなく、自分の言葉で答えたほうがよいと皮肉を述べている。

(山川真智子)

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