世界教育水準ランキング、日本2位 上位アジア独占 “努力は報われる”価値観が影響との分析
ロンドンに本社を置くメディア・コングロマリット、ピアソンPLCによる教育水準の調査レポート『ラーニングカーブ2014』が発表された。韓国を筆頭に、日本を始めとする多くのアジア諸国が上位を占める結果となった。海外メディアは西洋とアジアの文化の違いに着目し、調査の結果を分析した。
【『ラーニングカーブ2014』】
BBCによると『ラーニングカーブ2014』は、世界の一連のデータベースを基に39ヶ国の実績を比較している。教育ランキングでは首位が韓国、2位は日本、他アジア2国とフィンランドで上位5位までが占められた。韓国、日本、シンガポール、香港などアジア諸国における教育システムの成功例を強調する結果となった。
調査書では、アジアの教育における成功例から学ぶべき点は多いとする一方で、事実の丸暗記といった機械的な学習法の長期的な価値に疑問を提起した。また成績同様に評価されるべき独創性や問題解決能力は、測ることが困難でランキングには反映されていない、と言及している。
【教育に対する姿勢の違い】
調査書によると、高水準の教育は協力的な両親、教育熱心な文化のある地域によって達成される。上位のアジア諸国では教師と学校が重んじられており、教師、学生、親が同じように教育への責任を持っている、と指摘した。
ピアソンのマイケル・バーバー主席教育顧問は、アジアでは子どもに毎晩数時間宿題をやらせるなど、教育における親の期待が非常に高いと話す。“努力は報われる”という強い信念に基づいたもので、イギリスやアメリカを始めとする西洋とは対照的だという。
イギリス、アメリカでは、ほとんどの親が頭の良い悪いは生まれついたものと考えており、現状以上を目指す努力をしていない。バーバー顧問は結果として当然、教育への姿勢も変わってくる、とコメントした。研究者も、親の期待が学生の成績やモチベーションに影響を与えるのは明白という見解を示している。
英テレグラフ紙によると、ピアソンのジョン・ファロン最高経営責任者は多くの西洋の国では親がもっと積極的に子どもの教育に参加するよう文化の改革が必要だと主張した。改革には教育に携わる全てのひとが貢献すべきで、21世紀において質の高い教育と必要な技術を身につけていることの重要性を明白にすべき、とした。
【海外ユーザーのコメント】
特にアジアの教育に対して、BBCには次のような意見が寄せられている。
・機械的な学習では独創性や問題提起の姿勢は習得できない。職場の韓国人は技術・知識面においては素晴らしいが、問題提起したり変化する状況に臨機応変に考え対応したりすることは全くできない。
・中国や南西アジア諸国からの留学生は、英語が母国語でないにも関わらずイギリス国内の生徒の成績を上回る。
・日本の試験や学校は知識や能力ではなく記憶に頼りがち。大学でも出席さえすれば単位をもらえるという冗談のような仕組み。
・アジア諸国の結果は意外ではなかった。親と学生の教育に対する姿勢は西洋とは異なる。
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