“反日だけど日本製品は信頼”中国人が日本でオムツ買い占め、転売も
人は年齢や年代によって使用する衛生用品がそれぞれ異なる。例えば、乳幼児は紙オムツを使用し、成長後はトイレットペーパーやティッシュペーパー、生理用品などを使用する。さらに高齢者になれば成人用紙オムツを使用することになるため、これらの製品の販売から各国国民の年代構造が分かるという。
【日本では成人用紙オムツの販売が増加】
英国の調査会社であるユーロモニター・インターナショナルによれば、日本やヨーロッパでは成人用紙オムツの販売数が多いため、これらの国では高齢者が多いことが見て取れる。ウォール・ストリート・ジャーナル紙(中国語版)によると、少子高齢化が急激に進む日本では、成人用紙オムツの販売数がまもなく乳幼児用の紙オムツの販売数を超える見通しだ。
一方、乳幼児用紙オムツの販売数が多いメキシコや東南アジア諸国では、乳幼児の数が多いことが分かる。中国はこれまで一人っ子政策を実施してきたが、2014年春からどちらか一方が一人っ子の夫婦を対象に第2子の出産を認める方針で、一人っ子政策の緩和によって今後は紙オムツの販売増が予想される。
【乳幼児向けの日本製品が中国で人気】
反日感情が根強い中国だが、中国人消費者の日本製品に対する信頼は厚い。特に乳幼児向けの製品は日本製が「安心できる」として大人気で、例えばピジョンの哺乳瓶は高額にもかかわらず飛ぶように売れ、富裕層の間では確固たる地位を築いている。
2008年には中国企業が生産・販売していた粉ミルクを飲んだ乳幼児が腎不全を起こす事件が多発。問題の粉ミルクから有機窒素化合物「メラミン」が検出されると日本メーカーの粉ミルクが大人気となった。一時は中国で日本製粉ミルクの買い占めが発生するほどの人気ぶりだった。
【中国人が日本で乳幼児用紙オムツを買い占め】
香港成報によると、現在、中国では日本の乳幼児用紙オムツが大人気となっているようで、日本で中国人による紙オムツの買い占めが見られるという。特に人気が高い商品は花王の「メリーズ」シリーズで、日本在住の中国人ブローカーが中国での転売目的で大量に購入している可能性が高いという。
日本各地でメリーズが品薄となっているため、ドラッグストアなどでは販売制限を設けているほか、安定供給のために花王も増産を行っているようだ。
ユーロモニター・インターナショナルが衛生用品の販売数から読み取れる人口動態の分析結果を発表しているが、中国人が日本で買い占めたオムツを中国で転売しているとすれば、分析結果は大きく歪んでいる可能性がある。実際の日本の人口動態は分析結果よりも高齢化が進んでいる可能性が高い。