安倍新首相への「ご祝儀相場」を海外紙はどう報じているか?
金融緩和を中心としたデフレ脱却、円高是正方針、そして原発再稼働に積極的な姿勢を示す安倍新首相への期待などから、円安傾向がみられる。さらに、25日はクリスマス休暇時期にもかかわらず、日本のみならずアジア全域で株高傾向となった。ただ、米国の「財政の崖」問題や、欧州諸国の財政状安倍新首相への「ご祝儀相場」を海外紙はどう報じているか?不況への懸念は変わらない状況だ。
各紙により多少の差があるものの、円相場は概ね1ドル85円前後で推移しており、昨年4月以来の安値レベルとなっている。
デイリー・テレグラフ紙(豪)は、円安について、「(株高という)クリスマス・ブーストをもたらした」と評している。ビジネスウィーク誌は、「株価が予想通り上昇して、市場の焦点は、政権が実際にどんな施策を導入するか/どのくらいのインパクトがあるかに移るでしょう。」、「市場は勢いを維持すると思います」という専門家のコメントを紹介した。ウォール・ストリート・ジャーナル紙もおおむね同様の論調で、自動車メーカーなどが、輸出拡大への期待などから株価上昇と報じている。さらに安倍首相が「脱原発」だった前政権の方針を見直す姿勢であることから、電力会社の株価も上昇傾向にあると報じられている。
アジア各国企業の株価変動については、以下のように報道されている。
・日産自動車 +1%
・三菱自動車 +1.23%
・トヨタ自動車 +0.3%
・キヤノン +2.4%
・日立製作所 +1.7%
・シャープ -7.45%(株価高騰後の利食いフェーズと解説されている)
・東京電力 +4.0%
・関西電力 +2.6%
・海洋エンジニアリング(韓国) +0.9%
・興業銀行(中国) +5.89%
・金地(中国) +5. 61%
・平安保険(中国) +1.9%
・人寿保険(中国) +1.2%
・HTC(台湾) +1.99%
・TSMC(台湾) +1.37%
・AUオプトロニクス(台湾) +1.2%
・日経平均株価 +0.3%(+1.3%とも)
・TOPIX指数 +0.64%
・MSCIアジア太平洋指数 +0.1%(今年13%の上昇)
・上海総合指数(中国) +0.1%
・KOSPI指数(韓国) +0.7%
・Taiex指数(台湾) +0.4%
・ストレーツ・タイムズ指数(シンガポール) +0.3%
・ダウ・ジョーンズ工業株平均(アメリカ) -0.39%