北朝鮮、韓国ミサイル射程拡大に反発

ミサイル 韓国は弾道ミサイルの射程距離を300kmから800kmまで延長し、無人航空機の弾頭積載重量を増やすことで米国と合意したと発表した。これに対し北朝鮮は、米国本土をミサイルの射程圏内においたと主張し、朝鮮半島での戦争の危険性が高まったと批判した。

Financial Timesの報道姿勢―専門家の分析―
 米国の専門家は、北朝鮮の発表は韓国への優勢を示そうとしているが、実際には韓国の軍事力強化に北朝鮮は対抗措置を持たないと述べている。また韓国の李明博大統領は、前政権が行った融和政策を放棄したことで、北朝鮮から反逆者と言われていると指摘した。同大統領の任期は2月に終了するため、強硬姿勢を示しながら、今回の計画を次期政権に引き渡す意向ではないかとも専門家は述べている。
 上記のように、北朝鮮と韓国の意向に対する専門家の分析を報じた。

The New York Timesの報道姿勢―北朝鮮の現状を分析―
 北朝鮮のスポークスマンが、韓国・日本・グアムや米国本土の基地を攻撃射程圏内においているとの声明を出した。北朝鮮は人工衛星打ち上げ実験を繰り返しているが、今年4月の実験は失敗し、過去の成功も定かではない。ただ、核実験は2度行っており、5年以内に大陸間弾道ミサイルで米大陸を攻撃可能であるとアメリカの高官が予測したこともある。実験は、牽制と国内に対外強硬姿勢をアピールする意味合いが強いと韓国の専門家は見ていると報じた。

The Wall Street Journalの報道姿勢―北朝鮮の主張を紹介―
 北朝鮮国家防衛委員会は、米国とそのすべての傀儡軍に攻撃の準備があると述べた。同委員会は、韓国のみならず日本やグアムの米軍基地や米国本土までミサイルの射程圏内であるとしている。
 米国によるアジアへの戦略的包囲網である、という北朝鮮の怒りを報じた。

Text by NewSphere 編集部