アップル、サムスンにさらなる賠償金請求
米アップル社は、韓国のサムスン電子を特許侵害で訴え、7億700万ドル(約550億円)の損害賠償を請求した。
8月24日、カリフォルニア連邦地裁の判決で、アップルはサムスンから賠償金10.5億ドルを勝ち取った。しかしアップルは、「受けた被害はこれからも続く」ことを考慮に入れるとさらなる賠償が必要だと主張した。またアップルは、サムスンの26製品を販売禁止にすることも要求した。
一方サムスンは、再審の要求をしている。その理由として、先月に行われた裁判の際、不公平に扱われたことを主張している。さらに賠償額に対しても異議を唱えている。「我々の得た利益や、アップルの損失などを誤って見積もった」として、賠償金の減額を主張している。
12月6日には、サムスン製品の販売禁止の有無や、賠償金額の増減についての裁判が行われる予定だ。
Financial Timesの報道姿勢-両社のコメントを取り上げるも、模倣横行に懸念-
サムスン側の弁護士の反論についても取り上げた。特に、裁判の主張時間に差があり、十分な主張ができなかったというコメントを報じている。一方でFTは、もしサムスンに利が認められる判決が下れば、他社の真似をする方が特だという論に説得力を与えてしまう危険性なども分析した。
International Herald Tribuneの報道姿勢-アップル側のコメント-
アップル側の弁護士が「サムスンのまがい物によって我々がこうむった被害は、二度と取り返しがつかない」と、サムスンを強く攻撃し賠償を要求したことを報じた。なお、現在スマートフォンのシェアは、アップルが19%から17%に落ち込む一方で、サムスンはシェアを17%から33%に伸ばしていることについてもふれた。
Wall Street Journalの報道姿勢-今後の両社の動向-
12月の最終裁判では、アップルの賠償金は3倍にまで増加する可能性にも言及した。一方、デザインなどは技術面での法律に関係ないため、3倍にまで増加することはないだろうというコメントも報じている。サムスン側の減額の主張が通れば賠償額が3500万ドルにまで減る可能性もあることにもふれている。他の8ヶ国でも両社の戦いは起きており、今後の新製品についての裁判も起きるであろうと指摘した。