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軍幹部を「グロテスク」粛清の金正恩氏、スッポン養殖場視察で激怒“死の結果を招く”

  • カテゴリー:政治
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軍幹部を「グロテスク」粛清の金正恩氏、スッポン養殖場視察で激怒“死の結果を招く”

 北朝鮮情勢を巡る各国の動きが活発になっている。アメリカのケリー国務長官は18日、訪問先のソウルで、北朝鮮の金正恩第一書記による一連の軍幹部粛清について、「国際法を凶悪(flagrant)なまでに無視した」などと異例の強い言葉で非難。核開発問題でも、多国間協議のテーブルに戻るよう強く求めた。国連の潘基文事務総長も19日、近く北朝鮮を訪問し、核問題や人権問題について話し合いを行う意向を示した。

 また、韓国政府は北朝鮮がこのほど行った潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験について、国連安保理の北朝鮮制裁委員会に問題提起する方針を固めたようだ(韓国・聯合ニュース)。一方、日本の中谷元防衛相は、17日のテレビ討論番組で、米国が北朝鮮のミサイル攻撃を受けた場合、日本は集団的自衛権を行使して北朝鮮のミサイル基地へ報復攻撃を行うことができるという見解を示した。

 こうして各国が北朝鮮包囲網を狭める中、当の金正恩氏はこのほど、平壌近郊のスッポン養殖場を視察し、運営幹部らの「無能さと時代遅れの考え方、無責任な仕事ぶり」に怒りをあらわにし、厳しく非難したと伝えられている。

◆スッポンとエビの養殖の失敗は「死の結果を招く」
 金正恩第一書記の最新の公式な動静は、平壌近郊の『大同スッポン養殖場』から北朝鮮国営朝鮮中央通信(KCNA)が伝えたものだ。この養殖場は父・金正日総書記の尽力で作られたとされている。しかし、それにも関わらず養殖場には不備な点が多く、正恩氏は「これまでの視察先と全く雰囲気が違う」と怒りをあらわにしたという。特に、故金正日氏の偉業を賛える“革命思想の指導室”さえ設けていない事を強く非難した、とウォール・ストリート・ジャーナル紙(WSJ)のブログ記事などが伝えている。

 大同養殖場は、過去のエビ養殖事業でも正恩氏の逆鱗に触れたようだ。正恩氏は、「党が送った稚エビ」を育てることにも失敗した、と幹部たちを非難。その原因は水質を正確に測るシステムを作らなかったからだと叱責した。さらに正恩氏は、「党の威信を傷つけたことは、重大な結末(grave consequences)をもたらすだろう」という不気味な言葉を残したという。これを紹介したWSJブログの筆者、アレステア・ゲイル記者は、「厳しい非難の真意は不明だ。しかし、この施設の責任者たちが先日の国防相の処刑と同様の粛清の対象になるかもしれないという憶測が出るのは間違いない」と記している。

 金正恩氏は2011年12月に権力を掌握して以来、軍部の粛清を盛んに行っていると見られている。この問題をまとめたエコノミスト誌の記事は、「異例な頻度で粛清を進めてきた」と記す。韓国の情報機関によれば、72人の軍高官が“排除”されているという。中でも北朝鮮ウォッチャーたちを驚かせたのは、2013年12月の国防委員会副委員長で正恩氏の叔父でもあった張成沢氏と、今月13日に行われたとされる玄永哲人民武力部長(国防相)の処刑だ。玄氏は、正恩氏主催の会議で居眠りをしたという“反逆罪”に問われ、何百人もの市民の前で対空砲による至近距離の射撃で公開処刑されたとされている。

 エコノミスト誌は、相次ぐ軍幹部の粛清は、北朝鮮の権力中枢が軍から党に移っている事の表れだと見る。また、1937年の旧・ソ連のスターリンによる大粛清同様、「潜在的なライバルを排除しようとしている」という識者の見方も紹介。「今のところ、この若い指導者は、気まぐれで残虐な排除によって権力を誇示している」と同誌は記している。

◆ケリー長官「グロテスクでおぞましい、恐ろしい公開処刑」を非難
 ケリー国務長官は、こうした粛清の動きを、「世界は、北朝鮮の指導者による、その近い人々に対する時には非常に希薄な理由で行われる、グロテスクでおぞましい、恐ろしい公開処刑の話を次から次へと聞かされている」と、ネガティブな言葉を重ねて非難。「北朝鮮の自国民に対する残虐行為」は、ハーグ国際刑事裁判所に付託するに値する人権侵害だと声を大にして主張した(ワシントン・ポスト紙=WP)。

 また、核開発問題については、最終段階に入っているイランの核開発中止交渉が、北朝鮮の手本になることを期待すると述べた。WPは、一連の強い北朝鮮非難を伴うケリー長官の訪韓は、「アメリカの韓国の安全保障に対する「鉄壁」の関与を強調し、3年前に放棄された非核化の話し合いに平壌を戻す圧力を強めるために計画された」としている。

 聯合ニュースによれば、韓国政府はケリー発言の翌日、国連安保理の北朝鮮制裁委員会に書簡を送り、北朝鮮によるSLBM発射実験が国連安保理決議違反だと訴える方針を固めた。北朝鮮は、今月9日にSLBMの発射実験に成功したとする映像を公開している。ただし、韓国や米国の複数のメディアは、映像が加工されている可能性や、ミサイルは潜水艦から発射されたものではないとする疑念を挟んでいる。

◆韓国メディアは集団的自衛権行使の解釈で中谷防衛相の発言を批判
 国連の潘基文事務総長もケリー長官と同時期に訪韓し、近く北朝鮮を訪問する意向を示した。同氏は、韓国大統領直属機関の「統一準備委員会」が主催した会議の演説で、「私は朝鮮半島問題に積極的な関心を持って努力せざるを得ない。その理由は世界のどこよりも危険な地域だからだ」と述べた。そして、有益な時期に関連諸国と合意し、訪朝できることを望む」と語った。3月に開かれた日中韓外相会談にも触れ、「3ヶ国会談が活性化することを期待する。日本の指導者にも未来志向的なアプローチを取るよう呼びかけたい」と付け加えた(朝鮮日報)。

 一方、韓国メディアは、日本の中谷防衛相の“対北報復攻撃発言”をこぞって取り上げている。中谷防衛相は17日のフジテレビの朝の討論番組で、民主党の渡辺周議員の「例えば北朝鮮が米国に対するミサイル発射準備をする。米国が『このままでは米国が北朝鮮からミサイル攻撃を受ける』と言ったなら、日本は米国と共に北朝鮮のミサイル基地に対してミサイル発射前に攻撃する事も想定しているのか」という質問に、「(集団的自衛権の行使は)相手国が武力攻撃を受けることが前提だ。対応しなければ日本が攻撃を受けるのと同じような大きな被害があるかを判断し、対応を決めることになる」と答えた。

 ハンギョレ新聞は、この中谷防衛相の発言を「米国が攻撃を受ける前に日本が先に北朝鮮のミサイル基地を打撃することはないだろうが、事態が起きれば日本が米国と共に北朝鮮のミサイル基地を打撃するなどの対応もする可能性があることを示唆した」と解釈。毎日新聞も同様の見方をしていると、自説を補強している。その上で、中谷防衛相の発言は「ただでさえ混乱している北東アジア情勢に議論と波紋を加える展望だ」と批判している。

(Newsphere編集部)

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