高市・稲田両議員、ネオナチ活動家と写真 関係否定も、海外メディアは右傾化批判
高市早苗総務相と、稲田朋美・自民党政務調査会長、両議員の過去の写真が海外メディアで問題視されている。いわゆる「ネオナチ」思想を掲げる活動家・山田一成氏が、議員会館で撮影したツーショット写真を、自身の団体のHPで一時公開していたのだ。英ガーディアン紙、AFP通信などが報じている。
【山田一成氏とは】
山田氏は、「国家社会主義日本労働者党」と名乗る政治団体のリーダーだ。同団体のHPでは、「民族浄化を推進せよ! 国家社会主義闘争に立ち上がれ!」とのスローガンが掲載されている。広島・長崎への原爆投下はユダヤ人によるホロコーストだと批判し、2001年9月11日の米同時多発テロは、「現代の『カミカゼ』」と賞賛している。You Tubeの紹介動画では、山田氏らが、カギ十字をかたどった腕章をつけて街頭演説を行っている模様が確認できる。
【高市・稲田氏側の反応】
高市・稲田各氏の事務所は、この写真は2011年、山田氏が取材アシスタントとして来訪した際に撮影されたものであり、同氏との関係を強く否定したという(ガーディアン紙)。
高市氏の事務所は写真の削除を要請していたとのこと。稲田氏の事務所も、「写真によって、国民が稲田氏について誤解を受けると残念だ」と述べているという(AFP通信)。
なお10日現在、同HPから写真は削除されており、「自由民主党の愛国議員」と題されていたページの内容も変更されている。
【海外メディアの反応】
海外メディアは、高市・稲田氏について、両氏ともに過去に靖国神社を参拝していることを強調。ガーディアン紙は、両氏が自民党内でもタカ派に所属し、安倍首相の盟友であると紹介している。さらに同紙は「2人の政治家が山田氏のネオナチ思想を共有している証拠はないが、安倍政権の右傾化が強まるとの批判が高まる」とのコメントを掲載した。
AFP通信も、安倍首相の歴史認識について、国際関係の妨げとなると批判し、安倍内閣にもタカ派の人物が多いと報じている。
【海外メディアに寄せられた読者のコメント】
記事へのコメントでは、山田氏への批判が目立つ。写真そのものに対しては、以下のように比較的冷静なコメントがみられた。
・内閣の失態とは思えないね。「インタビュアーのアシスタント」についてまでチェックしないよ。ましてや2011年なら、2人とも内閣には入っていないし。
・かつてアメリカの盲目の政治家がマフィアと並んで写真に写っていたよ。アメリカではサポーターだと言えば誰とでも写真を撮るさ。
・なかなかホットな話題だな。簡単にはおさまりそうにない。
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