日本、オスプレイやF-35導入へ 中国・台湾の報道とは?
政府は昨年12月、初めて「国家安全保障戦略」を策定した。基本理念として、「国際協調主義に基づく積極的平和主義」を掲げている。
【日本の安全保障戦略の内容とは?】
国家安全保障戦略の目標は、平和と安全の維持、日米同盟の強化、グローバルな安全保障精環境の改善だ。『ディプロマット』は、特に2点目に着目し、政府の最大の焦点は、最先端のアメリカの防衛技術を入手することである、とみている。
実際、同時に閣議決定された防衛大綱は、日本政府が「アジア太平洋地域で進む深刻な安全保障状況」と呼んでいるものに取り組んでいくためには、日本は最先端の軍事力の入手に焦点を当てる必要があるとも、強調している。日本は自衛隊の様々な活動を支えるため、「量、質ともに適切な防衛能力」確保にあたる、としている。
また一般的に、アメリカの防衛技術を獲得することは、アメリカ軍との相互運用性をより強化するという目標や、在日米軍の影響を少なくするという目標と両立するものである。
【オスプレイやF-35購入へ】
DOD Buzzによれば、日本は今後5年間で、2400億円を軍のための新たな装置に費やすことになるという。17機のMV-22オスプレイ、28機のF-35戦闘機、3機のグローバルホーク、52機の装甲兵員輸送車(水陸両用車としての能力を有する)等が含まれる。
こういった新たな軍事力は、防衛大綱が重視している分野と一致するという。例えば、MV-22オスプレイは、緊急事態が発生した地域に、より多くの人員や物資を素早く大量に運送する能力をもつ。
【日本の安全保障戦略について、中国と台湾のメディアはどのように報道しているか?】
台湾のウォント・チャイナ・タイムズは、日本は尖閣諸島を守るためにアメリカからF-35戦闘機を購入した、との日本の報道を紹介している。
また同紙は、小野寺防衛大臣による「私たちは中国による度重なる領海侵入を許すことはできない。外交的な努力に加えて、尖閣諸島周辺の我が国の了解を守るため、海上保安庁と協力する」とのコメントも紹介している。
一方、人民日報傘下のグローバル・タイムズ紙は、小野寺防衛大臣が、14日、2月に日本の南西で行われる災害日米共同防災訓練には、MV-22オスプレイの使用が含まれると述べた、と報じている。
同紙は、この日米共同訓練は、大規模な地震における効果的な救済策の維持に焦点を当てているとの小野寺大臣のコメントも紹介。共同訓練は、日本の自衛隊と米軍との協力をさらに高めることも目的だと報じている。