日本人男性は、世界一フェミ二ン女性が好き? 環境が好みに影響を与える可能性

 フィンランドの学者Urszula Marcinkowska氏が発表した研究によると、健康レベルが高い環境にいる男性は、健康レベルの低い国の男性よりも、フェミニンな女性を好む傾向にあるらしい。

 この研究は、インターネット上で28ヶ国の男性(18~24歳)約2000人を対象に、16ヶ国語で実施したもの。20人の女性の顔をそれぞれ、さらに女性らしい顔つきに修正したものと、逆に男性らしくたくましく修正したものを見せ、どちらが好みか回答してもらった。

 その結果、男性の好みは、居住国の男女比率やGNP、民族構成などの要素ではなく、平均寿命や出生率、幼児死亡率などの健康レベルによって左右されることが浮き彫りになったという。

【女性のホルモンと外見の関係】
 女性の顔立ちがフェミニンかそうでないかにはホルモンが大きく作用しており、女性ホルモンが多い場合は顔の骨の成長が抑制されるほか、目が大きく、唇がぽってり、頬はふっくらとなるという。一方、男性ホルモンが多い場合は、全体的に骨太で顎もがっちりとしたたくましい骨格になる、と各紙は報じている。

 そのうえ、これまでの研究から、一般的に女性らしい容姿をしている人は繁殖能力が高い傾向にあると言われているようだ。しかし、その反面、資産を築き上げ守っていく能力には欠けがちだと医療情報サイト『メディカル・デイリー』はまとめている。一方で、外見がたくましい場合は、サバイバル能力が高い傾向にあるという。

【繁殖能力VSサバイバル能力】
 研究の結果では、健康レベルの高い環境に置かれた男性は、より多く子孫を残すことができる、繁殖能力の高い、フェミニンな女性を好む傾向にある。健康レベルが低く厳しい生活状況に置かれた男性は、生まれてきた貴重な子供を含む家の資産をしっかりと守り育て抜いてくれる強い女性を好む傾向にある、ということのようだ。人々の生活する環境によって、「産む」ことと「生き残る」ことの微妙な違いを大きく照らし出した結果となっている。

 他の研究では、先進国よりも途上国のほうがマッチョな男性が好まれているといったものがあると科学ニュースサイト『Live Science』は引き合いに出している。

【日本人男性は世界一フェミニン好き!?】
 エコノミスト誌が掲載しているグラフをみると、各国の傾向が明らかだ。全体的にフェミニンが人気で、日本やオーストラリア、アメリカが最もフェミニン好き。一方で、ネパールやナイジェリア、コロンビアでは、たくましい顔も好まれているようだ。

 サイエンス誌によると、日本人男性は75%以上が女性らしい顔の写真を選び、調査対象国の中で最もフェミニン好みであったという。フェミニンが最も不人気だったネパールでは、女性らしい顔を選んだ人は半分程度だったという。

 健康状態とホルモンバランス、異性に対する好みの厳密な因果関係はまだ明らかではないが、今後の研究に関心が寄せられている。

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Text by NewSphere 編集部