どこかズレてる 中国メディアの東京五輪批判

2020年の夏季五輪・パラリンピック開催地が東京に決まった。東京都は、2020年五輪までの7年間で経済効果を3兆円と試算。150兆円という数字を挙げる専門家もいる(大和証券の木野内栄治シニアストラテジスト)。五輪開催は、アベノミクスの「第4の矢」とも言われ、経済再生を掲げる安倍政権にとって「追い風」となった。

【日本の財政への懸念】
 こうした中、中国メディアやネット上には、どのような反応がみられるのか。

 まず、財訊.com(caixun.com)は、日本政府の債務総額が、国民一人あたり854.5万円に達していることを挙げ、日本は大規模なインフラ投資というわけにはいかないと指摘している。

 中国のブロガー「Econman」は、昨今の五輪の経済効果はコストに及ばない、という研究を紹介。「新婚夫婦の披露宴」のように、人生で一度だけのイベントを盛大にやった後、ご祝儀の少なさに気づき、見栄を張ろうと無理をしたため借金を負ってしまう結果になる、と懸念を表した。

【北京五輪と東京五輪の比較】
 また、人民日報(電子版)は9日、過去の五輪との比較図を交えて「2020年東京五輪の運営予算は、2008年北京五輪の10分の1だ」と報じた(※日本語版HPでは確認できない)。これは日中両国のネット上でも話題となった。

 中国のネット上では、「東京はケチすぎる」という声がある一方、「中国がメンツや汚職のために金をかけすぎた」と自国を批判する意見も目立つ。一方、実際は「3分の1」と指摘する声もあった。

 中国は2008年の北京五輪の際、派手なデザインのスタジアムを建て、豪華な演出のセレモニーで盛り上げるなどしていた。ロンドン五輪も、実際にかかった費用は予算を大幅に超えたという。

 対して東京は、成熟したインフラを活かし、当初からコンパクトで選手本位の五輪を訴えてきた。IOCのロゲ会長も「安心して任せられる」と評している。

Text by NewSphere 編集部