米国人夫婦の「クリスマス中止」宣言、2.4万いいね! 慣習化の弊害に共感か?

 アメリカでは、クリスマスは日本以上に重大イベントだ。12月25日は国の祝祭日に指定されている。4日には国立公園内のホワイトハウス前の広場にて、1923年以来の伝統ある「ナショナル・クリスマスツリー」の点灯式が行われた。点灯式にはオバマ大統領が参加し、カウントダウンを行った。

◆キリスト教色の薄れるクリスマス
 日本ではクリスマスは、ほぼまったく宗教色のない年中行事である。近年、アメリカでも、多様な宗教が存在することを考慮して、公的な場では、キリスト教だけの祝日という扱いではなくなってきている。

 11月の第4木曜日の感謝祭と、新年1月1日は、ともに米国の祝祭日で、このあいだの期間は「ホリデーシーズン」と呼ばれている。この期間には、クリスマスのほかに、ユダヤ教の「ハヌカ祭」、またアフリカ系アメリカ人の非宗教的な祝祭「クワンザ」もある。ユダヤ系アメリカ人の人口は500万人を超えているとされる。また『ブリタニカ百科事典』によると、クワンザを祝う人の数は1500万人を超えるという。

 そこで、この季節のあいさつも、公的な場では、「メリークリスマス」にかわって、「ハッピーホリデー」と言われることが増えている。皆にとっての祝日というわけだ。なお、本稿では便宜上、この祝日を「クリスマス」と呼び続けることにする。

◆アメリカでも商業化の進むクリスマス。予算は1人どれくらい?
 クリスマスの脱宗教化が進むと同時に、駐日アメリカ大使館ウェブサイトの「アメリカ早分かり」によると、クリスマスの「商業化」が、大都市では特に進んでいるという。ホリデーシーズンの始まりは、アメリカ人が一斉にショッピングを始める時期なのだ。

 米ギャラップ世論調査所が全米の成人(18歳以上。アメリカでは大半の州で18歳が成年と定められている)1019人を対象に行った調査によると、アメリカの成人は、今年のクリスマスプレゼントの購入費用を、平均720ドル(約8.7万円)と見積もっているという。

 詳しく見ると、1000ドル(約12.1万円)以上が25%、500(約6万円)~1000ドルが21%、500ドル未満が39%だった。9%は買わない、もしくはクリスマスを祝わないと回答し、6%は「不明」だった。買わないと答えた人を除いた平均額は790ドル(約9.6万円)だった。

◆アメリカで「クリスマス中止のお知らせ」が話題を呼ぶ
 タイム誌は、この時期は、親たちが、世界で最もわがままな子どもを育ててしまったのではないかと思う時期だと語る。子どもたちは、あれもこれもと、クリスマスプレゼントを親にねだるからだ。ワシントン・ポスト紙は、「どうして夫と私はクリスマスを中止したか」と題する、3人の子を持つ女性のブログ記事を紹介した。記事によると、子どもたちがプレゼントはもらえて当然と考え、感謝の気持ちをまったく示さないことに業を煮やしてのことだそうだ。この記事は反響を呼んでおり、2万4千いいね!が付けられている。

 ヘッドハンティング会社Battalia Winstonの調査によると、2012年のホリデーシーズンには91%の会社がクリスマスパーティーを計画していた、とニュースメディア「チートシート」が伝えている。さらにアメリカでは、職場でクリスマスプレゼントを贈り合うこともあるようだ。しかし数年前の『コンシューマー・レポーツ』誌の調査によると、同僚・上司のプレゼントが最悪だということで、約3割の人の意見が一致していたという。

 またキャッシュバックサイトEbatesが今年行った調査によると、昨年、最も不満足なクリスマスプレゼントをくれた相手は、上司と同僚が最多の18%だったと「マネー・トークス・ニュース」が伝えている。

◆平均14時間かけるというプレゼント選びがストレスに?
 クリスマスに、欲しくもない物をプレゼントにもらって、興味があるふりをするのに苦労することについて言えば、たいていのアメリカ人がまったく同じ立場にいると知ることで、慰めを得てほしい、とタイム誌は語りかける。同誌は楽天がアメリカで行った調査について伝えている。その調査によると、約7割の人が、気に入らないプレゼントをもらうかもしれない、と語っている。

 アメリカ人は、クリスマスのプレゼント選びに平均14時間かけているそうだ。回答者の45%はホリデーシーズンをストレスに感じると答えている。

 こうして見ると、非常な費用と労力をかけているわりに、報われていないイメージがあるかもしれない。しかし実際のところ、プレゼントをもらって喜んでいる人も数多くいる。「マネー・トークス・ニュース」の伝えるところでは、一番気に入ったプレゼントをくれたのは配偶者・恋人、と回答した人が42%で最大だった。相手に対する理解が、成功の秘訣なのかもしれない。

◆プレゼントを選ぶ楽しさがよみがえる
 贈る相手の“ふだん”を多面的に知っていればこそ、相手が喜ぶもの、本当に似合うものを見つけられるのではないだろうか。藤巻百貨店は現在、「クリスマスプレゼント特集 2014」を開設している。そこでは、パートナーにプレゼントを贈りたい人のために、『王道』『一生モノ』『個性派』と、ヒントとなるような切り口が提示されている。このうちのどれがパートナーに一番似合うカテゴリーだろうか…と眺めているうちに、贈る相手のライフスタイルまでも、鮮明に見えてくるに違いない。

 また同ページでは「お友達やお世話になっている人たちに、日頃の感謝を伝え」るためのプチギフト、また「気の合う仲間たち」とのホームパーティーを輝かせる品々なども取りそろえられている。藤巻百貨店で扱われている品々は、どれも皆、特別な存在感を発揮するものばかりだ。

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Text by NewSphere 編集部