日本の自販機に世界が驚愕 下着から電池、おでんに卵まで…

自動販売機

 日本の自動販売機の台数は、2013年末時点で384万2000台、自販機及び自動サービス機による売上は5兆円を超えている(日本自動販売機工業会)。品揃えも非常に豊富な日本の自動販売機が、海外メディアの熱い注目を浴びている。

◆電池、卵、バナナ、傘、クレープ、花束、etc……
 ビジネスニュースを伝える『マーケットウォッチ』、女性向けのファッション・スタイル情報サイト『Bustle』が、日本のユニークな自販機を伝えている。

<飲食物>
ハンバーガー(葛飾区)、バーベキュー(高田馬場)、卵、トマト、スライスりんご、バナナ、パンの缶詰

<日用品>
下着、ネクタイやTシャツ、ヘア用品、手袋、ストッキング
花束、電池、傘、おもちゃ、お守り、

<その他>
ポルノ雑誌、マジック・マッシュルーム、脱法ハーブ(危険ドラッグ)

“なぜわざわざ…”と思われるものや、取り扱いが危険なものが、誰でも購入できる自販機で売られているため、海外の注目を浴びているのだろう。

◆信頼に基づくシステムとしての「オフィスグリコ」
 一般の自販機とは少し異なるが、ニューヨーク・デイリー・ニューズが、オフィスでちょっとしたお菓子を売る「オフィスグリコ」を取り上げている。

 オフィスグリコは、製菓メーカーの江崎グリコか提供するサービス。オフィスの一角に設置された箱の中にお菓子が詰まっており、箱に付いているカエルの顔をした投入口に100円を入れて、好きなお菓子を1つ選んで取る、というもの。

 一般の自販機とは異なり、代金分の商品が出てくるというのではないので、取ろうと思えばいくらでも取れる。誠実さで知られる日本だからこそ成り立つビジネス、と記事は伝える。

 さらに、背景には、日本の長時間労働があるとみられている。日本の年間の平均労働時間は、ヨーロッパと比べてはるかに長い1735時間だ。同紙は、すぐ近くにコンビニがあるのに「ビルを出るのが面倒なんです」と言う、オフィスグリコをよく利用するIT企業の社員の言葉を紹介した。

 また、2011年の震災時に、帰宅困難者の急場しのぎの食料となったことも伝えている。今後は、朝食・夜食メニューの追加、老人ホームでの販売など、販売拡大の道は多様だ。同社は、3年間で30%の増加を見込んでいるとのことだ。

Text by NewSphere 編集部