“かわいい”カービィは日本だけ? 海外では怒った顔が主流の理由を任天堂が明かす
『星のカービィ』と言えば日本ではかわいいイメージだが、アメリカ版では怒ったカービィのイメージが多く使われているという。最新作『星のカービィトリプルデラックス』の熊崎信也ディレクターは、テレビゲームサイト『ゲームスポット』にその理由を説明した。
【日米ユーザーの異なるイメージ】
熊崎ディレクターが『ゲームスポット』に語ったところによると、日本市場ではかわいいカービィを前面に押し出して宣伝するのが最も効果的と考えている。「ゲームを進めるうちにカービィがかわいいだけではなくシリアスな面もあり、ゲーム自体に深みがあることがわかる。一方で日本市場での一番の魅力は、かわいさだと考えている」と話した。
アメリカ版カービィが怒っているのは、「強くてタフなカービィが激しく戦う姿が人気がある」という、アメリカの任天堂からの情報によるという。『TV Tropes』は、「アメリカのカービィはハードコア」の見出しで、1994年の広告の無精ひげを生やして逮捕記録の前に立つカービィのイメージを掲載している。
一方でゲームの内容によってもイメージは異なり、『ウルトラスーパーデラックス』では日米両方で怒ったカービィが使われているという。また最新作の『トリプルデラックス』でも日米のパッケージデザインは同じもので、怒ったバージョンになっている。
【アメリカの世相を反映か】
コタクでは、最近アメリカで人気のある気難しい顔をした猫を引き合いに出し、アメリカ版カービィが怒っているのも意外ではない、とした。またテクノロジーサイト『Techno Buffalo』では、アメリカの任天堂が不満を抱くアメリカの若者たちの意見を反映したものだと述べている。『トリプルデラックス』ではどちらの国でも怒ったカービィが使われていることに触れ、アメリカの悩み多き若者のウイルスが日本にも広がり始めた、とした。
一方で『Techno Buffalo』のライターは、『トリプルデラックス』をプレイした感想として、明るく楽しいゲーム内容で窓から椅子を放り出したくなるような怒りにかられることは一度もなかった、とコメントしている。
【コタクに寄せられた読者の反応】
『Kotaku』では、アメリカ人もかわいいものが好きだという意見が上がっている。
・アメリカの任天堂はファンをよく理解している。
・怒っているカービィは好きじゃない。
・怒っているほうがかわいいという見方もできる。
・アメリカ人がかわいらしさに魅力を感じないことはないと思う。
・現実的で激しいゲームよりかわいらしい方が好き。
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